都会映えのルックスだが本格派のイヴォーク
2010年に登場したレンジローバーイヴォークは、最も小さいレンジローバーでありながらブランドのデザインランゲージを一新させたのみならず、全てのSUVのスタイリングにも大きな影響を与えたイノベーターだ。どうみても都会映えを狙ったルックスでありながら、いざ悪路に向かえばレンジローバーの名に恥じない走りを披露するというギャップもその存在感を大きく高めるに至った。
そのキャラクターは二代目となつたイヴォークにも健在だ。最低地上高210mm、渡河深度600mmといった泥臭い数値はSUVというよりクロカンの側に近い。で、ありながら、オンロードでは無駄なピッチやロールを極力排したフラットな乗り心地を実現している。高重心をバネやスタビで締めて抑えすぎることなく、動くアシを上手にダンピングコントロールする。これもまた、悪路のエキスパートならではの脚の作り方だ。
今やレンジローバーは全てのモデルでディーゼルが選べるが、イヴォークには180psの4気筒ユニットが載る。振動や静粛性の面でも不満はなく、何より低速走行や長距離巡航といった、4WD向きの場面で最適な特性を供してくれるのが嬉しい。個人的には全てのレンジローバー銘柄で、まず検討すべきはディーゼルだと思う。
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