新開発パワートレインの採用により、航続距離は最高で610kmをマーク
7月15日、日産自動車は新型クロスオーバーEVの「アリア」をオンラインで世界初公開し、2021年中頃の日本発売に先駆けて暫定値ながら車両スペックの一部を公開した。実質購入価格は約500万円からとなる見込み。欧州や中国、北米では2021年末までに市場導入される見通しだ。
同社でCOO(チーフ・オペレーティング・オフィサー)を務めるアシュアニ・グプタ氏は、アリアの発表に際して次のようにコメントしている。
「日産アリアは真に美しく、特別な魅力を持ったクルマです。誰もが、より遠くへ、快適な思いのままの旅を楽しむことができます。日産アリアは、お客さまの充実した生活を実現する日産の取り組みが結実したクルマです。
日産アリアは、運転する喜びを高め、より快適で自信をもったドライビング、そして今まで以上のつながる楽しさを、お客さまにお届けします。よくできたクロスオーバーEVというだけではありません。まさに“Force of wonder”です。日産アリアは、間もなく街を走り出します」
ボディサイズは全長4595×全幅1850×全高1655mmで、ホイールベースは2775mm。ピュアEVの先輩であるリーフより全長で115mm、全幅で60mm、全高で95mm大きく、ホイールベースは75mm長い。
注目は新開発のパワートレイン。動力性能と充電性能、そして航続距離を高いレベルで実現している。駆動方式は2WDと4WD(e-4ORCE)の2種類を設定。バッテリー容量も各駆動方式に合わせて2種類用意。2WD車では、160kW(約215ps)/300Nmモーターと総電力量65kWhバッテリーの組み合わせと、178kW(約239ps)/300Nmモーターと90kWhバッテリーの組み合わせを設定。0-100km/h加速タイム(社内測定値)はそれぞれ7.5秒、7.6秒で、最高速はいずれも160km/h。最大航続距離は65kWhバッテリー仕様が450km、90kWhバッテリー仕様が610kmをマークする。
一方、ハイスペック版のモーターを搭載する4WD車では、250kW(約335ps)/560Nmモーターと65kWhバッテリーの組み合わせと、290kW(約389ps)/600Nmモーターと90kWhバッテリーの組み合わせを設定。0-100km/h加速タイム(社内測定値)はそれぞれ5.4秒、5.1秒で、最高速はいずれも200km/h。最大航続距離は65kWhバッテリー仕様が430km、90kWhバッテリー仕様が580kmを実現。
4輪駆動システム「e-4ORCE」はどのような路面状況においても、安心して力強い走りが楽しめるよう開発されたもので、2基のモーターを緻密に制御することで意のままの走りとスポーツカーに匹敵する加速性能を発揮する。
先進運転支援技術の導入も積極的だ。現行スカイラインから採用の始まった「プロパイロット2.0」に加え、「プロパイロット・リモート・パーキング」、「e-ペダル」が運転のストレスを低減し、ドライバーは自信を持ってドライビングを楽しめる。また、全グレードにおいてセーフティ・シールド技術が数多く搭載されており、「インテリジェント・エマージェンシーブレーキ」や「インテリジェント・アラウンドビューモニター」、「インテリジェントFCW」といった全方位の安全技術によって、ドライバーをはじめとする乗員に高い安心感をもたらす。
最新のヒューマン・マシン・インターフェイスの採用も見どころのひとつで、自然な話し言葉で好みの車両設定を変更可能。ソフトウエアは無線でアップデートすることにより、常に最新の状態をキープできる。さらにAmazonのAlexa Autoが搭載され、より便利で快適なカーライフをサポートする。
デザインは、シンプルでありながら、モダンで力強い日本的なアプローチが印象的な日産の新しいデザインランゲージと「タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズム」を体現。
室内は、新開発のEV専用プラットフォームによってフラットで広々したフロアを実現するとともに、空調ユニットをモータールームに配置することで、クラストップレベルの広い室内空間を実現した。また、ラウンジのようなインテリアやゼログラビティシートは、乗る人すべてを暖かく迎え、リラックスできる快適な空間を提供する。荷室容量は2WD車で466L、4WD車で408Lと発表されている。
なお、「TheNissanNext.com」では「アリア」の詳細やワールドプレミアの映像が見られる。
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