【国内試乗】「ミニ・クラブマン・クーパーS ALL4」全領域で満足できるファーストカー

走りが楽しくて全域に好バランス

それでは気になる走りはどうか? 実際に試乗してみて感じたのは、冒頭で触れた「MINIらしさ」だ。最高出力192ps/最大トルク280Nmを発揮する2L直4過給エンジンは過不足なく、新たに電子制御セレクターを採用した8速ATとのバランスは良好。試乗したフルタイム4WDの「ALL4」も全領域で違和感のない制御だ。

「GREEN」「MID」「SPORT」から選べる走行モードは、MINIらしさを楽しみたければ「SPORT」が断然オススメ。モードを切り替えると瞬時にステアリングの手応えが増し、アダプティブサスペンション(オプション)の乗り心地も瞬時に引き締まった。ドライバーの操作に対してダイレクトに反応する、まさに“ゴーカートフィーリング”の真骨頂だ。

正直に言うと、「SPORT」の対極にある「GREEN」には興味が沸かず、「一応試しておこう」と切り替えた。すると意外にも、操作に対する反応が程よく穏やかになって、ニュアンスで表現すると運転が“ダルい”というより、“ラクになった”と感じられた。特に高速道路を長時間走行するようなシーンでは燃費の向上も期待できるし、全車速対応のクルーズコントロールを組み合わせれば、かなり快適にロングツーリングが楽しめるだろう。

普段は真ん中の「MID」を選んでハンドリングのみ個別設定で「SPORT」に。同乗者がいる時や高速道路の長距離移動では「GREEN」。走りを楽しみたいときは「SPORT」にと使い分けて……、などと想像したらワクワクしてきた。

というわけで、新しいMINIクラブマンの魅力をチェックしてきたわけだが、その英国の息吹を感じさせるデザインはもとより、質の高い走りや十二分な居住空間と実用性。そして運転支援機構をはじめとする先進機能などが非常にバランス良くまとまっていると感じた。確かにそのサイズは“ミニ”と呼べる代物ではないが、ならではの風情と走りに魅力を見出せるなら、日常のすべての領域で満足感が得られるファーストカーとして充分に検討に値するのではないだろうか。

【SPECIFICATION】ミニ・クーパーS ALL4 クラブマン
■全長×全幅×全高=4275×1800×1470mm
■ホイールベース=2670mm
■エンジン型式/種類=B48A20F/直4DOHC16V+ターボ
■内径/行径=82.0×94.6mm
■総排気量=1998cc
■最高出力=192ps(141kw)/5000rpm
■最大トルク=280Nm(28.5kg-m)/1350-4600rpm
■燃料タンク容量=48L(プレミアム)
■トランスミッション形式=8速AT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前Vディスク、後ディスク
■タイヤ(ホイール)=前225/45R17(7.5J)、後225/45R17(7.5J)
■車両本体価格(税込)=4,590,000円

【問い合わせ先】
MINIカスタマー・インタラクション・センター https://www.mini.jp

フォト&ムービー:山口 礼(プリモネットワーク)

この記事を書いた人

山口礼

1983年生まれ。16歳よりモータースポーツ活動を開始し、英国でフォーミュラカーレースに参戦しながら本場のドライビング理論を学ぶ。帰国後は活動の幅を広げ、豊富な経験を活かして自動車ライターとしても活動を開始。そのドライビング技術を活かしてクルマの素性を引き出すリポートを得意としている。

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山口礼
AUTHOR
2020/05/05 12:00

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