プラットフォームは「Eクラス」のアップデート版を採用
乗用車系メルセデス・ベンツの中核、「Cクラス」の次期モデルを開発中のチームが極寒のスカンジナビアでキャッチされた。彼らが持ち込んでいる次期型プロトタイプは現在、通常プログラムにおいて1日あたり500km走破という過酷テストに供されているという。
この次期Cクラスのプラットフォームには「Eクラス」と共有するリヤドライブアーキテクチャー、「MRA2」のアップデート版が採用。ボディサイズこそ現行型と変わらないが、シャシー性能は着実に向上しているという。MRA2はわずかながらも軽量なことに加え、一部コンポーネントは次世代のメルセデス・ベンツ「EQ」モデルに使用されるEVA(電気自働車アーキテクチャー)と共有できる作りも特長のひとつとなっている。
カメラが捉えたプロトタイプだが、全体のシルエットは現行Cクラス以上にバックフォワード気味。フロントフードの長さが強調されるスポーティな佇まいだ。依然、外観の艤装は入念だが水平基調のテールライトの一部なども確認できる。ヘッドライト回りは最終的なデザインが決定されていない可能性も残るが、次期型では全モデルでLEDシステムを採用。メインビームはレーザー技術を使用せずに最大600mの照射能力を実現しているという。
装備面では、「Sクラス」級の支援システムが進化したものを採用。当然、スマートフォンで操作するリモートパーキング機能も搭載される。また、仮想ボタンによるスクロールや3次元地図表示も可能な30cm幅のフラットディスプレイなど、インターフェイスも大幅に進化。コネクテッド機能も充実しており、無線LANスポットを含むオンライン接続が3年間無料で提供されるという。
パワーユニットは、全モデルで「EQ」ブーストを搭載予定。最高出力185psを発揮する1.5L直列4気筒ガソリン+マイルドハイブリッドや、最高出力192psの2.0L直列4気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッドがラインアップされる。目玉は直列4気筒エンジン+電気モーターのプラグインハイブリッドで、EV時の航続距離は最大100kmを目標にしているという。この数値は現行メルセデスのプラグインハイブリッドはもとより、同クラスのライバルと比較しても圧倒的といえるスペックだ。
一方、AMGモデルは3L直列6気筒ターボ+マイルドハイブリッドの「C43」や最高出力370psの「C53」、さらには4L V型8気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッドの「C63S」を設定。その最高出力は555ps以上と予想されている。気になるデビュー時期だが、最速のスケジュールなら2020年末にアンヴェールされる可能性があるという。
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