300psオーバーの強心臓を得た最強のX2
試乗車のボディカラーは、MスポーツXとM35iのみに設定されるサンセット・オレンジ(メタリック)。M35iではホイールアーチやボディサイドのモールもボディ同色となる。ちなみにM35iの専用色としてはミネラル・グレーが用意されている。
昨年日本に上陸したX2に、スポーツテイストを際立たせたMパフォーマンス仕様のM35iが追加。シリーズ最強のパフォーマンスが与えられたこのモデル、早速その走りのキャラクターを明らかにしていこう。
キドニーグリルのフレームやインテークトリム、リアのエンブレムやテールパイプはM35iのみセリウム・グレーでコーディネート。
BMWの中においては、SAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)の末弟に位置付けられるX2。しかし「UNFOLLOW(アンフォロー)」と銘打ち、従来のBMWにはない価値やキャラクターを創造する新種のクルマという役割も担っている。
昨年上陸した当初のパワーユニットは、1.5L 3気筒と2L 4気筒のガソリンターボという2本立てだったが、2019年1月末には2Lディーゼルターボと高性能な2Lガソリンターボを追加。前者はエンジン型式(B47C20B)や最大トルクが20Nm勝るといった違いこそあれど、基本的にはX1などの搭載ユニット(B47C20A)と同じと考えていい。一方、後者はエンジンを横置きにするBMW用としては最強スペック。既存の2L比ではパワー、トルクともに1.5倍以上の数値を叩き出す。
今回試乗したのは、その高性能な2Lガソリンターボを搭載したM35i。名前から察せられる通り、レギュラーなBMWとMモデルの中間に位置付けられるMパフォーマンス仕様で、その外装はスポーティな装いに仕上げられる。ベースはX2から導入された「MスポーツX」グレードだが、エクステリアはキドニーグリルのフレームやミラーキャップなどが専用のセリウム・グレー仕立てとなり、フロントのサイドエアインテークにはブレード・デザインを採用。空力性能に優れたMリア・スポイラーも、このモデルだけの専用装備だ。一方、インテリアに目立った専用装備はないが、レギュラーモデルではオプションのヘッドアップディスプレイや運転支援システム、前席の電動アジャストなどをすべて標準化している点が上級モデルらしい。