日本上陸40周年を迎えたBMWアルピナの現在

2019/05/20 16:35
 | BMW

新世代ラグジュアリーサルーンの軽やかさを受け継ぐ上質な走り

今年、日本上陸40周年という節目を迎えたアルピナ。そのプロダクトは、BMWが変革期にある中でどんな世界を提供しているのか? ここでは主要6モデルの味付けを再検証してみる。

ツーリングボディこそ選べないが、現行5シリーズベースのD5 Sでは4WDを標準化。バーサティリティが高い仕様になる。

BMWは、7シリーズと5シリーズでラグジュアリーサルーンに新たな価値を確立している。かつては重厚な乗り味が重視されていたが、正反対に“軽やか”なのだ。果たして、アルピは新たなBMWの特徴にどんな価値を付加したのだろうか。
まず、5シリーズベースのB5ビターボはBMWと同じ方向性で仕立げられている。いや、より軽やかなほどだ。ダンパーは、減衰力の可変領域がかなり広い。走行モードが「COMFORT」なら、減衰力が低めに維持されるのでサスペンションがスムーズにストロークする実感がある。そのため、高速域で路面の継ぎ目を通過すると縦に揺れることもある。だが、次の瞬間にはそれもスッキリ収まり軽やかさに結びつく。

写真はB5ビターボだが、ミルテウッドトリムを筆頭とする独自の仕立てはD5 Sも同じ。最大の違いはタコメーターのスケール程度。

フラットな乗り味を望むなら、走行モードを「SPORT」にすればいい。ダンパーの減衰力が高めになるのでタイヤの接地感の硬さが気になることもあるが、サスペンションがスムーズにストロークすることに変わりはなく軽やかさはそのままだ。
しかも、走行モードを問わずスッキリした手応えを保つステアリング切り込むと軽やかに向きを変え、「SPORT」モードならハンドリングにダイレクト感が加わる。また、xDriveをベースにアルピナが独自設定した4WDを組み合わせるので、コーナリング中はもちろん高速域での加速中も優れたスタビリティを確かめられる。

写真はB5ビターボで、表皮はナッパレザーが標準。D5 Sビターボはダコタレザーが標準となるが当然仕様はいかようにも変更可能だ。

D5 Sも、B5ビターボに通じる軽やかさを感じる。さらに、前傾姿勢になるサスペンション設定とフロントまわりが50kg軽い効果で小気味よいハンドリングが楽しめる。しかも、搭載する3L直列6気筒ツインターボは事前に情報がなければディーゼルであることに気づかない。吹け上がりが軽やかで、アクセルを踏み続けると中回転域から迫力あるサウンドを響かせ強大なトルクをパワーに置き換えつつ5000rpmまで一気に吹け上がる。

細身のスポークこそ従来モデルと共通しているが、鍛造版の「アルピナ・クラシック」ホイールはボルトホールが見えるデザインに。

それでいて、低回転域では優れた静粛性を確保。ラグジュアリーサルーンにふさわしい上質な走りが確かめられる。加速が必要な場面ではアクセルを踏み込むまでもなく、つま先の力加減を変える程度で周囲の流れに先行できる。しかも高速道路なら20km/L台の燃費すら狙えるのだ。
B5ビターボのエンジンも、低回転域から強大なトルクが立ち上がる。ただ、走行モードが「COMFORT」ならトルクが飛び出すようなことはない。アクセル操作だけで期待通りの力強さが引き出しつつ、トルクは3000rpmにかけて盛り上がるので穏やかな加速でも、エンジンのパフォーマンスがさり気なく発揮される。

B5ビターボの4.4L V8ツインターボは、M5を凌ぐアウトプットを誇る。“巡航”最高速度は330km/h。

だが、走行モードが「SPORT」だとハナシが違ってくる。エンジンサウンドが変化し、4000rpmを超えるとサウンドにビートが重なり、超刺激的な加速を開始。吹け上がりもシャープで、2速なら瞬時に6000rpmをオーバー。速度は80km/hを超えるだけなので、高速道路の本線合流で超現実的な刺激が楽しめる。B5ビターボは新世代のラグジャリーサルーンらしい軽やかな走りを実感しつつも、超ハイパフォーマンスカーとしての一面を持つわけだ。

D5の3L直6ディーゼルは、名前の通り現行型でツインターボ化。

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