XFは一見地味だが、基本性能の高さを感じる
JAGUAR XF PORTFOLIO
●加速:0.49G(★★★★)
●減速:1.06G(★★★☆)
実際に重量配分を測定するとXFは50.8対49.2という数値だったので、5シリーズよりも最適化している。その意味でこのXFは一見地味だが、基本性能の高さを感じる。実際に加速性能は0.5G近い数値を記録し、低速トルクを活かし加速はとてもトルクフルだ。トルコンATとの組み合わせも嫌なところがない。加速シーンでは、トラクションコントロールが作動することなく、路面にパワーが無駄なく伝わっていた。ブレーキは初期制動の効きがよかったが、2回目のブレーキングではフェード気味となり、制動距離が伸びてしまった。耐フェード性能も含めて、効きを強めてもらいたい。
BMW 540i M SPORT
●加速:0.51G(★★★☆)
●減速:1.12G(★★★☆)
今回のテスト車両のBMW540i Mスポーツは同社が唱える50対50という理想の重量配分ではなかったが、発進時のトラクションは力強く、ストレート6のターボエンジンはとても感動的。振動が少なく、スムーズかつ一気に7000rpmまで吹け上がる。この楽しさはジャガーにはなかった。トルコンATの制御もすばらしい。一方ブレーキ性能は、結果的にジャガーよりも優れており、しっかりと止まってくれた。2回のテストでもフェードすることなく安定していて、このブレーキ性能はクラストップレベルと言えるだろう。ABSが作動すると電動プリテンショナーベルトも機能していた。安全性も市販トップレベルだろう。