助手席にはAKB48卒業生の篠田麻里子さんが
アウディ ジャパンは8月4日、スーパーGT第5戦「富士GT500マイルレース」が開催された富士スピードウェイで、「アウディ・ビジョン・グランツーリスモ」のデモンストレーションランを実施した。
元々このモデルは、プレイステーション4用レースシミュレーションソフト「グランツーリスモ」とのコラボレーションでアウディがデザインしたバーチャルカー。つまり、本来はデータ上の存在だったのだが話はそこで終わらなかった。
アウディは、なんとこのクルマを現実世界のワンオフカーとして開発。実動車を作り上げてしまったのだ。そのハードウェアは200kWの電気モーターをフロントアクスルに1基、リアに2基備えたフルタイム4WD(クワトロ)のEVというもので、システム総合出力は実に600kW(815hp)。0~100km/h加速は2.5秒以下という、驚異的なスペックを実現している。
そんな現実世界へと舞い降りたバーチャルカーがこのほど”来日”。富士をデモ走行を披露したのだが、ドライバーを務めたのはアウディスポーツのファクトリードライバーであるブノワ・トレルイエ選手。トレルイエ選手は、かつて日本のフォーミュラ・ニッポンやスーパーGTへの参戦経験を持つ日本にも馴染み深いドライバーで、アウディでは「R18」をドライブ。2011年、2012年、 2014年と、ル・マン24時間レースで3度の総合優勝を果たすなど、輝かしい戦績の持ち主としても知られている。
また、今回はゲストとしてAKB48の卒業生で現在は女優として活躍する篠田麻里子さんが登場。助手席での同乗走行で富士スピードウェイのレーシングコースを3周し、「アウディ・ビジョン・グランツーリスモ」の日本初走行を体感している。
篠田さんは、同乗試乗のあとに次のようにコメントしている。
「サーキットやレースもゲームでは体験したことがありますが、実際に訪れたのは初めてでとても緊張しました。グリッド上で赤いシグナルが5つ点灯して消えるとスタート、というレースのシーンもリアルに体験することができて本当にうれしかったです。私自身プライベートでEVを運転する機会があるのですが、ブノワさんの運転はスピードもコーナリングも未知の世界のものでした。EVのレースカーということで、加速は凄かったですが音は思っていた以上に静かでした。やはりEVは静かで快適ですし、ガソリンを使わないという意味ではエコだと感じます。将来的にはレースでもこうしたクルマがどんどん起用されてくるのだと思いますし、その未来に向けての貴重な1台に日本人として初めて乗ることができてとても光栄です」
一方、トレルイエ選手は、
「フォーミュラEのテストでEVのレースカーに乗ったことはありますが、このクルマはもっとパワフルだし、四輪駆動でハンドリングもいい、素晴らしくファンなクルマです。世界に1台のクルマなので今日のデモ走行では無理はできませんでしたが、富士の最終セクターならSUPER GTのマシンよりも速く走れるのではと思ったほどでした。EVのレースカーはドライバーとしてみてテクノロジーの面でたくさんのアドバンテージがあると思います。お客さんの立場でみれば、エンジンサウンドがないことは、もちろん私自身も寂しくはあるけれど、しかし、世界中のサーキットが都市から遠く離れているのは、大きなエンジンサウンドがあるためです。将来的にレースというものを広げていくためには、EVのレースというものは1つのチャンスだと思います」
とコメントしている。
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