試験内容は知名度のある他地域のものと同等
三菱の「エクリプス・クロス」が、南米地域の新車を対象に安全性能を総合評価する「ラテンNCAP」で最高評価となる5つ星を獲得した。NCAP(新車アセスメント・プログラム、新車の安全性能を評価する試験方法)というと、日本では1995年からJNCAPがスタート。海外のものではヨーロッパのユーロNCAPが有名だが、エクリプス・クロスはそのユーロ版やオーストラリア/ニュージーランド地域の「ANCAP」、アセアン地域の「アセアンNCAP」でも5つ星の評価が与えられている。
さて、数あるNCAPの中でも「ラテン」と聞くとクルマ好きでもあまり馴染みがないというのが実際のところだろう。確かにNHTSA(アメリカ運輸省道路交通安全局)が1979年に始めた元祖NCAPや、1997年のユーロNCAPと比較すればそのスタートは2010年と歴史が浅い。とはいえ、テスト内容はユーロNCAPに準じたもの。40%オフセットの64km/hで実施される前面衝突試験や50km/hのムービングバリアを使用する側面衝突試験、さらに2016年から実施されているポール側突試験(29km/hで側面からポールに衝突)など、テスト車両にとってシビアなプログラムであることに変わりはない。
エクリプス クロスは、衝突安全強化ボディ「RISE」や7つのエアバッグ採用によってこれをクリアしているのだが販売地域が現在までにすでに約60カ国(ヨーロッパ、オーストラリア/ニュージーランド、アセアン、北米、日本など)。今後約100カ国に展開予定のグローバルカーともなれば、幅広い地域で高い安全性を実証するのは最新モデルとして当然の‟嗜み“といえるだろう。
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