島下泰久の【サステナ】ポルシェEV戦略 Part.2 ミッションEはどんなクルマになる?

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電動化はポルシェ自身が選んだ道

 さて、それでは新たな工場で生み出されるミッションEは、果たしてどんなクルマとしてデビューすることになるのか。「テスラはイノベーティブな存在で、自動車の世界に変化をもたらしましたが、ポルシェはポルシェです。加速、ドライビングダイナミクス、デザイン、クオリティ。あらゆる面で、彼らを追うことはしません。電動化はポルシェ自身が選んだ道なのですから」と、ブルーメ会長が胸を張るミッションEについて、敷地内の見学の後に催された“BEVワークショップ”にて、車両に関するこれまで以上に詳細な情報を得ることができた。


 まずパッケージング。ミッションEのボディサイズは、911よりは当然大きいがパナメーラよりコンパクトになる。全長だけでなく全高も同様である。前輪からドライバーまでの距離は911に近く、ドライビングポジションも911ライクなものになるという。エンジンが無いが故のフードの低さも、それに貢献している。同時にこれはふくよかなフェンダーと低いフードの対比というポルシェらしい、911らしいスタイリングを生み出すポイントにもなる。


 車体の前後にラゲッジスペースが用意されるが、リアはパナメーラのようなハッチバックではなく独立したトランクが用意されるようだ。ジュネーブショーで発表されたコンセプトカーのクロスツーリズモのような展開が先に予定されていると仮定すれば、それも納得はできるが、モデルSのユーティリティ性の高さを思うと、出し惜しみはもったいないという気もする。

 

クーペスタイルと居住性を両立


 中身を見ると、リチウムイオンバッテリーがフロアに敷き詰められ、前後輪それぞれに駆動用モーターが備わる。面白いのは後席乗員の足元に当たる部分に“フットガレージ”と呼ばれる隙間が用意されていること。ポルシェらしいクーペスタイルと居住性を両立させるポイントだ。

 スペックとして今のところ明らかにされているのは、0-100km/h加速が3.5秒以下、最高出力が600ps以上、航続可能距離が500km以上という数値である。バッテリー容量は明らかにされていないが100kWh前後にはなるはず。バッテリーは韓国企業、おそらくはLG化学と共同で開発されている。将来的にはVWグループ全体で、知見がシェアされることになるはずだ。また、電気モーターの供給元は明かされていないが、将来的にはこれも内製を目指すとブルーメ会長は公言している。(Part.3に続く)

 

コンテンツ提供:Sustaina サステナ

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島下泰久
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2018/05/21 20:30

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