0-100km/hを4.8秒でこなすミッドサイズSUV
3月2日、ジャガー・ランドローバーは、電気自動車のミッドサイズSUV「ジャガーIペイス」を発表した。このモデルは2016年11月のロサンゼルス・ショーで公開された「Iペイス・コンセプト」を市販型に昇華させたものだ。
ジャガー初の電気自動車「Iペイス」には、前後アクスルそれぞれにモーターを搭載して4輪を駆動する。モーターは前後合計で400ps/696Nmを発揮し、0-100km/hを4.8秒でこなす加速性能が与えられた。
リチウムイオンバッテリーは90kWh。最大航続距離は480kmにおよぶ。バッテリーは急速充電器(100kW)を使えば80%まで40分で完了し、一般家庭用充電器(7kW)の場合は10時間となる。
ジャガーがこのモデルのために専用設計したアルミニウムアーキテクチャーは、先進的な接合技術を活用し、軽量かつ堅牢な車体構造を実現している。432パウチセルのバッテリーは前後アクスル間の低い位置に配置されたことにより、50:50の前後重量配分とともに、低重心を実現。俊敏なハンドリングと高水準の乗り心地を演出している。
エクステリアはジャガーのスーパーカー・コンセプトモデル「C-X75」からインスピレーションを得たクーペのような流線型のシルエット、短く低いボンネット、空力を強化したルーフデザイン、曲線状のリアスクリーンを備えている。スクエアドオフのリアと対照的なキャブフォワードデザインにより空気抵抗係数(Cd値)はわずか0.29。冷却と空力のバランスを最適化するため、冷却が必要なときにはグリルのアクティブ・ベーンを開き、不要になると閉じることで、ボンネットスクープに必要な空気を流してスムーズなエアフローをつくりだす。
I-ペイスはミッドサイズSUVでありながら、キャブフォワードデザインとEVパワートレインによって、ラージSUVに匹敵する車内空間を実現。リアのレッグルームは890mmで、従来のトランスミッショントンネルがないため、10.5Lの便利なストレージコンパートメントを中央に備えている。リアのラゲッジスペース容量は656Lで、シートを折り畳んでフラットにすると1453Lの空間が生まれるほか、リアのシート下にはタブレットとラップトップを収納することが可能となっている。
ちなみに、テスラ・モデルXとの加速対決を下記動画で公開中。フォーミュラE選手権の舞台であるメキシコシティのサーキットで、I-ペイスとテスラ・モデルXの加速性能とブレーキング性能を競う対決だ。パナソニック・ジャガー・レーシングのミッチ・エバンスがI-ペイスに、インディカー・シリーズの2014年チャンピオンであるトニー・カナーンがテスラ・モデルXに乗り込み、それぞれがパフォーマンスを競う。
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