残り5分! トヨタがまさかのトラブルで悲願のル・マン24時間レース制覇を逃す

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小林可夢偉らの6号車は2位を獲得

 

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 WEC第3戦となるル・マン24時間レースの決勝が、6月18から19日にかけてフランスのサルト・サーキットを舞台に行なわれ、TOYOTA Gazoo Racingの6号車が2位でチャッカーフラッグを受け、表彰台にのぼった。

 

 LMP1-Hクラスの暫定最終結果は以下の通り。

 

1位 #2 ポルシェ919ハイブリッド

 (ドライバー:ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ)

 

2位 #6 トヨタTS050ハイブリッド

 (ドライバー:小林可夢偉/ステファン・サラザン/マイク・コンウェイ)

 

3位 #8 アウディR18

 (ドライバー:ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス)

 

Le Mans 24 Hours

 

 TOYOTA Gazoo Racingの5号車(ドライバー:中島一貴/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)は、レースの終了間際となる23時間55分の時点でトップを走り、初のタイトルを手に入れかけていた。ところがチェッカーフラッグまで残り2周のところで、マシントラブルにより、まさかのスローダウン。なんとか走行を再開したものの、規定の6分以内に最終周を走り切れず失格。無念の幕切れとなった。

 

 TOYOTA Gazoo Racingのチーム代表である佐藤俊男は、次のようにコメントしている。

 

「昨年から今回のル・マン24時間レースに向けて必死に努力を重ねて来たチームをとても誇りに思います。また、トヨタ東富士研究所、ケルンのTMG関係者の方々には深く感謝を申し上げます。昨年の雪辱を果たすためにみなが短時間で競争力のある新型シャシー、パワートレーンを開発して来たことには胸が熱くなりました。われわれはチーム一丸となって今年もル・マン 24 時間レースに臨みました。今日の結果については言葉に表すことができません。ひと言で言えば“無念”かもしれませんが、われわれは勝利の固い決意のもとに、さらに強くなってここに戻って来ることを誓います。」

 

 残り1周で初タイトルに手が届くところまできていた時点でステアリングを握っていた5号車のドライバー、中島一貴のコメントはこうだ。

 

「まず、チームのみなに有り難うと言いたいと思います。TS050ハイブリッドは運転しやすく、すべては上手く行っていました。レースの終盤、わずか20秒後ろをポルシェ#2 号車が追い上げて来ましたが、上手くペースを作ることが出来、心配はしていませんでした。しかし、2周を残したところで万事休す。トロフィーを手にすることが出来なくなりました。最終周に、私が TS050ハイブリッドで走リ出すとマーシャルやファンはとても暖かく迎えてくれて、感情が高ぶるのを覚えました。来年こそトロフィーを獲得しに帰って来ます。」

 

 また、トヨタ自動車の豊田章男代表取締役社長は、ファンに向けて次のようなメッセージを発表している。

 

「ル・マン24時間耐久レースに、ご声援を送っていただいたみなさまに心より感謝申しあげます。本当にありがとうございました。TOYOTA GAZOO Racing は、『敗者のままでいいのか』と、あえて自分たちにプレッシャーをかけ、いままでの悔しさを跳ね除ける戦いを続けてまいりました。メカニック、エンジニア、ドライバー、そしてサプライヤーのみなさま……戦いに携わるすべての者が、力を尽くし、改善を重ね、『もっといいクルマ』となって戻って来られたのが、本年のル・マンであったと思います。ついに悲願達成か……と、誰もがその一瞬を見守る中、目の前に広がったのは、信じがたい光景でした。トヨタのクルマも、速く、そして強くなりました。しかし、ポルシェは、もっと速く、そして強かった……。決勝の24時間、そして予選なども含め合計で30時間以上となるル・マンの道を、誰よりも速く、強く走り続けるということは、本当に厳しいことでした。チームのみなの心境を思うと……、そして、応援いただいたすべての方々へ……、いま、なんと申しあげたらよいか、正直、言葉が見つかりません。われわれ、TOYOTA GAZOO Racing は“負け嫌い”です。負けることを知らずに戦うのでなく、本当の“負け”を味わわせてもらったわれわれは、来年もまた、世界耐久選手権という戦いに……、そして、この“ル・マン24時間”という戦いに戻ってまいります。もっといいクルマづくりのために……、そのためにル・マンの道に必ずや帰ってまいります。ポルシェ、アウディをはじめ、ル・マンの道で戦ったすべてのクルマとドライバーのみなさまに感謝するとともに、また、一年後、生まれ変わったわれわれを、ふたたび全力で受け止めていただければと思います。みなさま、“負け嫌い”のトヨタを待っていてください。よろしくお願いいたします。」

 

 

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