フルデジタルのバーチャルコクピットも新採用
3月26日、アウディ ジャパンから新型「アウディR8」が正式発表された。同日、受注も開始されており、価格は標準グレードの「R8 V10 5.2 FSI quattro」が2456万円、ハイパワーバージョンの「R8 V10 plus 5.2 FSI quattro」が2906万円となっている。
初代から9年目にして登場した新型R8は、これまで用意されていた4.2リッター自然吸気V8エンジンを廃止して5.2リッター自然吸気のV10エンジンに一本化。ただしスペックは2種類で、標準グレードのR8 V10は最高出力540ps、ハイパワー仕様のR8 V10プラスは610psを発生し、それぞれの動力性能は、0-100km/hが3.5秒と3.2秒、最高速度は320km/hと330km/hを実現した。また、低負荷時に片バンクを休止させるCOD(シリンダー・オン・デマンド)技術、55km/h以下でアクセルペダルから足を離したときにクラッチを切るコースティングモード、停止時にエンジンを休止するスタートストップシステムなどを採用し、燃料消費の改善にも配慮している。
ネーミングからわかる通り、駆動方式はともにフルタイム4WD。可変駆動力配分機構も備えており、状況によって前輪もしくは後輪に最大100%のトルクを配分することも可能だ。組み合わされるトランスミッションはデュアルクラッチ式の7速Sトロニックのみ。それらの制御も含めて走行モードを総合的に切り替えるアウディ ドライブセレクトには、これまでの“コンフォート”、“オート”、“ダイナミック”、“カスタム”のほか、新たに“ドライ”、“ウェット”、“スノー”が選択できる“パフォーマンス”モードが追加されている。
ボディ構造には引き続きASF(アウディ スペース フレーム)が採用されているが、キャビンとエンジンルームの間のバルクヘッドなどにカーボンファイバーを使用することで10kgの軽量化が果たされた。大型のリアディフューザーなどによって空力面も改善されており、最高速時には前車軸に40kg、後車軸に100kgのダウンフォースを発生させるという。
デザイン面では、全体的なシルエットは初代のそれを継承しており、ボディサイズは初代のV10モデルに比べて全長が14mm短く、全幅は10mm広く、全高は10mm低いだけの変更にとどめられたが、最新世代のアウディらしく、ディティールの処理にシャープさが加えられた。
インテリアでは、メータークラスターと連なるアーチ型のラインを初代から継承。メータークラスター内に12.3インチのTFTディスプレイを埋め込んだアウディ バーチャルコクピットが採用されており、さまざま情報を最適なレイアウトとデザインで提供できるようになっている。
なお、新型R8の2016年モデルはわずか100台の限定導入となる。ご注文はお早めに。
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