民間機ビジネスの発展を目指す
スバルと米国ベル・ヘリコプター・テキストロン社は、英国ファンボロー空港で開催中の国際航空ショーにおいて、陸上自衛隊向け新多用途ヘリコプター(UH-X:Utility Helicopter-X)のプラットフォームであり、この7月にアメリカ連邦航空局の型式証明を取得した、民間向け最新型ヘリコプター「SUBARU BELL 412EPX」(以下412EPX)型機での事業協力を発表した。
ベル社CEO兼社長のミッチ・スナイダー氏は「60年前に陸上自衛隊に最初にヘリコプターを納入して以来、ベル社とスバルは長年のパートナーであり、UH-Xおよび“412EPX”でもこの素晴らしい関係が継続、発展することを期待しています」とコメント。また、スバルの航空宇宙カンパニー戸塚 正一郎プレジデントは、「ベル社と協力のもと、“412EPX”をもって当社の民間機ビジネスを大いに発展させていきたい」と述べた。
2015年に防衛省は、陸上自衛隊向けUH-1Jの後継機であるUH-X導入計画にスバル(富士重工業:当時)と米国ベル社との共同開発機を選定。この「412EPX」型機をベースにしたUH-Xは、日本の複雑で狭隘な地形でも人命救助を可能とする最新型ヘリコプターで、従来の412型機の多用途性や信頼性を維持しながら、さらにメイン・ローター・ギアボックスの強化、ドライラン能力の向上、最大全備重量を約5500kgまで増加、マスト・トルク出力向上11%(飛行速度60ノット[約111km/h]以下)等の性能改良によって、さらなる輸送能力と運航効率を向上させた。2022年より陸上自衛隊向けに納入が開始される予定で、離島防衛や災害救助における活躍が期待されている。
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