緊急自動ブレーキなどの安全デバイスを全車標準装備
2月8日、アウディは「アウディA4」をフルモデルチェンジし、2月19日に発売することを発表した。ラインナップは2.0リッター直4ターボガソリンエンジンを搭載する4グレード、2.0 TFSI、2.0 TFSI スポーツ、2.0 TFSI クワトロ、2.0 TFSI クワトロ スポーツでスタートする。
最新世代のアウディ各モデルに共通するシャープなラインを取り入れた新型A4は、全長/全幅/ホイールベースが4735mm/1840mm/2825mmとそれぞれ15mmずつ従来型より拡大されており、全高は標準モデルが1430mm、スポーツモデル(従来型ではダイナミックライン装着車)が1410mmで10mmずつ低い。それでいてアルミ材の多用と軽量構造により、車重は従来型比で15kg削減。また、開発にあたっては燃料消費とCO2排出量の削減にプライオリティが置かれたとのことで、空気抵抗係数はクラス最高の0.23を達成している。
外観では線状に発光するファイバーオプティクスを採用したヘッドライトが印象的。キセノンが標準で、LEDおよびマトリクスLEDがオプション選択可能だ。このうちマトリクスLEDヘッドライトは12個のLEDと3つのリフレクターで構成され、ハイビーム時にルームミラー背後に設置されたカメラによって前方の交通状況を観察、必要に応じて個々のLEDの光量を自動的に調整する。
室内のほうも寸法は拡大されており、ショルダー部分は11mm、頭上空間は前席で24mm増加。室内長は17mm延長され、後席レッグルームは実質23mmも大きくなっている。その広さを強調するように水平基調でまとめられたダッシュボードは、センターから助手席側いっぱいまで連なる幅広いエアコン吹き出し口が特徴だ。運転席まわりでは、メーターパネルに12.3インチLCDモニターを使用した「アウディバーチャルコックピット」がマトリクスLEDとセットオプションで選択できる。ダッシュボード中央に立ち上がる8.3インチ大型ディスプレイは格納式で、ナビゲーションシステムを含む「MMIナビゲーション」として全モデルに標準装備されている。
運転支援デバイスも充実しているが、注目は「アウディプレセンスシティ」と「アダプティブクルーズコントロール」だ。前者は85km/h以下で走行中、車載カメラでほかの車両や歩行者を検知するとドライバーに警告を発して制動も行ない、場合によってはフルブレーキまで発動するというもの。後者は完全停車までカバーする追従型クルーズコントロールで、渋滞時には加速/制動に加えてステアリング操作にも介入してドライバーの負担を軽減。ともに全モデルに標準装備だ。
2.0リッター直4ターボはスペックが2種類。FWD用は190ps(140kW)/320Nmで、クワトロ用は252ps(185kW)/370Nmを発生する。前者は吸気バルブを早閉じする新しい燃焼方式を採用しており、JC08モードで18.4km/Lとクラストップレベルの燃費効率を実現した。トランスミッションは全モデルにデュアルクラッチ式の7速Sトロニックを搭載。なお、FWDの駆動方式とSトロニックの組み合わせは、A4ではこれが初となる。
サスペンションは前後とも新設計の5リンク式で、操縦安定性を確保するため横方向の力を受けるマウントは硬めに、乗り心地にかかわる縦方向はソフトにチューニングされた。アルミなどの軽量素材を多用し、フロントで6kg、リアで5kgの軽量化も果たしている。また、減衰力可変機構付きのスポーツサスペンションをオプション設定。セットアップの切り替えは全モデルに標準装備されるアウディドライブセレクトを介して行う。
価格はFWDの2.0 TFSIが518万円、2.0 TFSI スポーツが556万円、フルタイム4WDの2.0 TFSI クワトロが597万円、2.0 TFSI クワトロ スポーツが624万円。
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