より先進的に、より豪華に
ロールス・ロイスは、高級サルーン「ゴースト」をマイナーチェンジし、パワフルでドライバー志向かつエレガントに進化させたという「ゴースト・シリーズⅡ」を発表した。従来のゴースト以上にビスポークの可能性を広げたのも特徴であるという。
【画像35枚】意義あるアップデートを果たしたゴーストの詳細を見る!
ゴースト・シリーズⅡは「これまで以上にロールス・ロイスの純粋でモノリシックなデザイン・アプローチに沿ったもの」であるとのこと。フロントエンドで特徴となるのは、刷新されたヘッドライトとデイタイム・ランニング・ライトのグラフィックで、ゆったりとした車幅を強調。
リアビューでは新しいテールランプが採用されているが、このデザインはスペクターからインスピレーションを得たものとのことで、縦型ライト・パネルに、「RR」のモノグラムが刻まれている。新たに採用された22インチ、9スポークのホイールは、全面ポリッシュ仕上げ/部分ポリッシュ仕上げの選択が可能。
ボディカラーは、既存の44,000色を超えるプレタポルテ・カラーと、好みの色を作れるビスポーク・カラー・サービスに加え、デザイナーが考案した新色「マスティク・ブルー(Mustique Blue)」を用意。このカラーは、その名の由来となったカリブ海の色彩と華やかな魅力を表現したもので、ガラスとマイカ・フレークを使用し、独特の煌めきを生み出しているという。
このカラーは、1929年軽量型のファントムコンチネンタルのプロトタイプを参考にし、同様のブルーの色味に仕上げたものでもある。同車は当時ヘンリー・ロイスが個人的に使用するために作られたもので、魚の鱗を粉砕して作られたパール・ペイントを採用した、史上初の車のひとつだったとのことだ。
さらに進化したインテリア
新しいピラー・トゥ・ピラーのガラスパネルに収められたセントラル・インフォメーション・ディスプレイは、高機能のSPIRIT(スピリット)オペレーティング・システムを組み込んだもの。これはビスポークの範囲をハードウェアからソフトウェアへと拡張するものとのことで、デジタルのインスツルメント・ダイアルのカラーをインテリアやエクステリアに合わせてカスタマイズすることが可能になったという。
SPIRITはまた、ロールス・ロイスのオーナー専用のプライベート・メンバーズ・アプリケーション、Whispers(ウィスパーズ)も統合しており、車に直接目的地を送信したり、車両の位置確認や施錠をリモートで管理したりすることが可能に。
エンターテインメントおよびコネクティビティも大幅にアップグレードされ、後部座席のリア・スクリーンには最大2台のストリーミング・デバイスを接続し、それぞれのスクリーンで独立したエンターテイメントの選択が可能。マッサージ、冷暖房などシート機能も管理できるという。
スピーカー・オーディオ・システムもさらに進化しており、アップグレードされた1400ワット・アンプを搭載。これは、車両のアルミニウム製シル・セクション内の空洞を低周波スピーカーの共鳴室として活用することで、いわば車両下部が横置きの大型フロアスタンディング・スピーカーでもあるということだ。
また、ビスポーク・オーディオでは、コーンの代わりにヘッドライナー内蔵の2つの「スピーカーレス」エキサイターでその音響効果を強化。これと併せてスターライト・ヘッドライナーを選択すると、星空を作り出す光ファイバー・ケーブルが特殊な音響膜で圧縮、ケーブルの残響が抑えられ、サウンドをキャビン内に伝えられるという。
現代クラフトの新しい表現が随所に
シリーズⅡには、ロールス・ロイスの職人が緻密に考案した、現代的なクラフトの大胆かつ新しい表現が施されているという。助手席側のセントラル・インフォメーション・ディスプレイと並び、新しいスピリット・オブ・エクスタシー・クロック・キャビネットを装着。このガラス・ケースには、アナログ式のクロックと、ライトで浮かび上がるミラー仕上げのステンレス製スピリット・オブ・エクスタシー像が収まる。
スピリット・オブ・エクスタシーのフィギュアは、反射効果を生むマット・ブラックのバックパネルを背景としており、車に乗り込むとまず、スピリット・オブ・エクスタシー像が下方から光を浴び、やがてそのステージ照明は柔らかな光へと切り替わる、といった演出が施されているのである。
助手席側の全幅に広がるのは、2020年にゴーストで初登場したイルミネーテッド・フェイシア。シリーズⅡでは星空からインスピレーションを得たという新たなデザインが採用され、夜空の動きを捉える。これについてはビスポーク・デザイナーとともに、オリジナルのイルミネーテッド・フェイシアのモチーフをつくりだすことも可能とのこと。
またインテリアデザインを引き立てるために、「グレー・ステンド・アッシュ」という新素材が作られている。この新素材は豊かな木目の天然オープンポア材で、手作業で染色され、微細な金属粒子を加えて、独特かつ現代的なきらめきを生み出したというもの。この技術の開発には4年以上が費やされたとのことだ。
テキスタイルの面では、竹から作られた新しいレーヨン生地「デュアリティ・ツイル(Duality Twill)」も選択可能に。この素材については、ヘンリー・ロイス卿がかつて冬季を過ごしたヴィラ・ミモザに隣接するコート・ダジュールの地中海の庭園、その特徴のひとつである広大な竹林からインスピレーションを得たという。
ツイル織りのテキスタイルには、「R」を重ね合わせて抽象的にデザインしたデュアリティ・グラフィックを刺繍。セーリング・ヨットのロープが織り成すラインを想起させるというこのデザインも、フレンチ・リビエラへのさりげないオマージュであるとされている。
この素材には、最大220万のステッチと11マイルに及ぶ糸、20時間もの非常に複雑な工程が要されるとのこと。ベースのテキスタイルはライラック、チョコレート、ブラックの3色、糸は51種類の異なる色から選べる。
このほか、シート・レザーに小さな穴を開けてユニークなアートワークを施す技法「プレースド・パーフォレーション」も選択可能。
ロールス・ロイス独自のワフタビリティを生むエンジニアリング
ゴースト・シリーズⅡには、パワフルで静粛性に優れるとされる6.75L V型12気筒ツインターボ・ガソリン・エンジンと8速ギアボックスを搭載、全輪ステアリングおよび全輪駆動のシャシーと組み合わされる。最大トルクはわずか1600rpmで得られるため、ひとつのギアが途切れなく続く感覚、そしてロールス・ロイス特有の「ワフタビリティ(浮遊感)」を生むのだという。
定評あるプラナー・サスペンション・システムには、独自のアッパー・ウィッシュボーン・ダンパー・ユニットが組み込まれ、連続可変の電子制御ショック・アブソーバーやセルフレベリング機構付きの大容量エアストラット・アセンブリと連動し、ロールス・ロイス特有の乗り心地「マジック・カーペット・ライド」を、さらに安定的に実現するとのこと。5リンク式のリア・アクスルにも、同様のセルフレベリング機構付きの大容量エアサスペンション技術を採用。
こうしたシャシーを強化するのが、カメラで前方の道路を読み取り、路面の変化に合わせてサスペンションを可変させるフラッグベアラー・システム。これに加え、データを利用してカーブの曲率に応じた最適なギアを選択するというサテライト・エイデッド・トランスミッションも搭載されている。
エクステンデッド版も用意
最上級のリア・スイート・スペースを求めるユーザーには、ゴースト・エクステンデッド・シリーズⅡも用意されている。リア・ドアと開口部を拡張することで、リア・スイート・スペースを170mm拡大。さらににはプライベート・ジェットのキャビンをも想わせるというリクライニング式のセレニティ・シートもあり、シャンパン・クーラーも選択可能だ。
■関連記事
- ラグジュアリーとパワーの大胆な融合!ロールス・ロイスから「ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズⅡ」デビュー
- 比類なきラグジュアリーSUVがさらなる進化を遂げた!ロールス・ロイス、「カリナン・シリーズⅡ」を東京で公開
関連記事
スピリット・オブ・エクスタシーの儚さを凝縮!ロールス・ロイス、プライベート・コレクション「ファントム・シンティラ」を発表
ニュース&トピックス
2024.08.20
ロールス・ロイス ビスポークの「スペクター・セマフォ」が「モントレー・カー・ウィーク」に登場
ニュース&トピックス
2024.08.09
【フロントライン】ウッドセクションに8000時間、組み立てに5カ月を要する最高傑作。3作目のコーチビルドコミッション「アルカディア・ドロップテール」を発表
ニューモデル
2024.04.19
2024年の創立120周年にちなんだ120台の限定車! 「ロールスロイス・ゴースト プリズム」、時代を超えた自己表現の表明。
ニューモデル
2024.03.13
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>