【国内試乗】EVとの相性は抜群! シトロエンの新境地、新型「Ë-C4」に初乗り!

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嵌れば二度と出られないシトロエン沼へようこそ!?

先日発表会の模様をレポートした、新型シトロエンC4に試乗することができた。今回お借りしたのは日本に初めて導入されたEVシトロエンとなる『Ë-C4エレクトロニック』で、ブルーアイスランドと呼ばれるライトブルーのボディに、EVの印となるバンパーやサイドの青い処理の組み合わせがマッチし、まずはセンスの高さを感じた。

全長×全幅×全高は4375×1800×1530mmと、都内で使用するにはジャストサイズといえ、十分な広さを持つ室内を見つつ、なかなかいいパッケージだなぁと改めて感心する。

車重は1630kgと、ガソリンエンジンとなるシャインの1340kgと比べると290kgも重く、それでいて最高出力や最大トルクはあまり変わらないので、乗り出しや、高速での合流などでクルマの重さを感じる場面があった。

しかし、ダンパーの中に第二のダンパーを仕込んだPHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)の効果は絶大で、とにかく乗り心地のフラット感が尋常ではないのに驚いた。路面の凹凸があるのはわかるが、その存在をまるで感じさせず、果たしてこれはどんな足の動きになっているのか!? と、外から見てみたいと思ったほどだ。

また生地裏に15mmの特別なフォームを施したというアドバンストコンフォートシートも効果てきめんで、フカフカではなくある程度の硬さはありつつも、”少しだけ”身体が沈み込んで包む感じは、いかにも長時間の疲れが少なそうだった。

そんな乗り心地とEV走行の相性のよさはこれまた驚愕レベルで、シームレスなモーターの加速と圧倒的なフラット感の組み合わせはまさに、”シトロエンは生きる道を見つけた!”と思わせてくれるもの。これを極めていけば、シトロエンは電化競争の中で絶大なアドバンテージを持つかもしれない。

というわけで、これだけでもË-C4エレクトロニックを選ぶ理由になり得ると思うのだが、念のため気になったというか、自分と相性の悪かった部分も書いておきたい。

まずは回生が強くなるBモードと通常のDモードの中間が欲しいと思ったこと。Dモードで空走している時に踏むブレーキがどうにもスムーズにならず、逆にBモードだと回生が強すぎて、パドルシフトでちょっとだけ落とせると走りやすいのではないかと感じた。

またこれは慣れだと思うが、ステアリングがかなり軽めで、ちょっと切りすぎて戻す場面があったことと、シートが高さと背もたれだけ電動で前後調整が手動という珍しい設定だったこと、ヘッドアップディスプレイの存在感が思ったよりも強くわりとすぐに使うのをやめてしまったことなどである。ちなみにナビがなく(遅れて設定予定)、アンドロイド・オートやアップル・カープレイに頼る必要があることも書いておきたい。

しかし先に書いた乗り心地やひと目でシトロエンとわかるデザインや色使いや、助手席側に用意されたタブレットステーなどを見ていくと、シトロエンは個性の出し方が上手になったなぁと感心する。これは現行C3から感じていることで、C3デビュー当時、これを”シトロエンの民主化”と書いたことがある。

他のブランドよりも身体に合う合わないの差が激しいとは思うが、一度嵌れば二度と出られない”シトロエン沼”が待っていて、といってもそれが昔のハイドロほどねっとりしていないのがポイント。今回ガソリンやディーゼルに試乗してないので個人的なベストバイは書けないが、実はこのË-C4エレクトロニックなのではないかと思ったのであった。

【SPECIFICATION】シトロエンË-C4シャイン
■車両本体価格(税込)=4,650,000円
全長×全幅×全高=4375×1800×1530mm
■ホイールベース=2665mm
■トレッド=(前)1560、(後)1560mm
■車両重量=1630kg
■モーター種類=交流同期電動機
■モーター最高出力=136ps(100kW)/5500rpm
■モーター最大トルク=260Nm/300-3674rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■総電力量=50kWh
■航続距離(WLTP)=405km
■サスペンション形式=(前)ストラット/コイル、(後)トーションビーム/コイル
■ブレーキ=(前)Vディスク、(後)ディスク
■タイヤ(ホイール)=(前後)195/60R18

公式サイト https://www.citroen.jp/car/e-c4.html#sticky

フォト=平井大介/D.Hirai

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平井大介
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2022/01/25 17:00

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