やはり定期的に走らせることが大切
8月9日、ポルシェ ミュージアムは、7月26日から28日にオーストリアで開催された「エンシュタール クラシック」に参戦させた2ピースフロントウインドーの356クーペ、356スピードスター、356B SG カレラ GTL アバルト、550スパイダー、718 RS 60 スパイダーなどの貴重なクラシックポルシェが、3日間のラリーを走りきったことを発表した。ラリーには1972年までに製造された計198台のクラシックカーが参加し、そのうち約20%がポルシェだったという。
エンシュタール クラシックは1993年から開催されている、スポーツ性を重視したクラシックカーイベントのひとつ。ポルシェ一族の故郷だけに、ポルシェの参加台数が非常に多い。合計30のスペシャルステージは、そのほとんどが海抜2000mを超えるオーストリア・アルプスに設定されており、エントリー車両の信頼性が試される高難易度のラリーとなっているが、参戦した11台のクラシックポルシェはすべて、約1000kmのルートを完走した。
ポルシェ ミュージアムから参戦したチームは、監査役会会長のDr. ヴォルフガング・ポルシェを筆頭に、LMP1プロジェクトリーダーのフリッツ・エンツィンガー、現LMP1世界チャンピオンのマーク・ウェバー、ル・マン勝者のニール・ジャニ、ポルシェの数々の伝説を作ったハンス=ヨアヒム・シュトック、ポルシェGTワークス・ドライバーのリヒャルト・リーツというそうそうたる顔ぶれが揃えられた。そのうち、1956年製の356 1600Sで参加したポルシェ ミュージアム館長のアヒム・ステヤスカルは、「貴重なクラシックスポーツカーでも、定期的に走ることが大切なのです」とコメント。クラシックポルシェのメンテナンスを専門とするポルシェ クラシックの存在感をアピールする結果に満足した様子がうかがえた。
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