【国内試乗】PHEV仕様で完成する内燃エンジンの最終形「ジャガー F ペイス PHEV 」

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ジャガーFペイスにPHEV 仕様が加わった。今回はモデルラインナップの中では上位に位置するF ペイス Rダイナミック HSE P400e を借り出し、その出来栄えを確かめた。

ジャガーと電動化の相性は上々!

ジャガーは2025年からEVブランドへと舵を切り、2030年末までには(ランドローバーも)全モデルにEVを設定することを宣言。この方針に対しては、残念に思うところもある。しかし、ジャガーFペイスRダイナミック HSE P400e(以下、FペイスRダイナミック)のステアリングを握ると、やはりジャガーは電動化に一日の長があり、その方針にも期待が持てるようになった。

ジャガーF-PACE R-DYNAMIC HSE P400e

FペイスRダイナミックは2L直4ガソリンターボエンジンとハイブリッドシステムを組み合わせる。2024年モデルからリチウムイオンバッテリーの容量が拡大。満充電での走行可能距離が53kmから65kmへ延長された。

ラゲッジ容量は通常時で619L、後席を折りたたむと1662Lまで拡張する。

EVモードで走り出すと、車重を感じさせない出足でスッと動き出す。静粛性も高く、インテリアには「シエナタンパーフォレイテッドウィンザーレザー」が贅沢に使われていることも相まって、クルマから“良いもの感”が伝わってくる。しかし、徐々にスピードを上げて走行モードを「S」に入れると、2L直4ターボエンジンに火が入る。スポーツカーで名声を上げてきたお馴染みのジャガーの顔が現れる。アクセルペダルのレスポンスは高まり、コーナーでの鼻先の入り方はSUVらしからぬ機敏さをみせる。ただ、そこにハイブリッドシステムが加わることで走りの荒さは角を丸め、洗練されたアジリティが感じ取れた。しっかりと愉しい走りも提供してくれる。

充電は200Vの普通充電のみ対応。フル充電で65kmのEV走行が可能となる。

また、エンジンとモーターによるハイブリッド走行とエンジンのみの走行との切り変わりもシームレスで走りの上質さも増している。

センターコンソール中央にタッチ式の11.4インチディスプレイを配置。レンジローバーファミリーと比較して、物理スイッチが多く残されている。

充電は普通充電のみ対応となる。走行モード「S」でエンジンだけで走って、バッテリーを節約してもなぜか少しづつ減ってしまう点は少々気になったが、走りの面ではジャガーと電動化の相性は良いと言える。

上質感溢れるシエナタンパーフォレイテッドウィンザーレザーパフォーマンスシートが標準装備される。前席にはシートヒーター&クーラー機能も備わる。

【Specification】ジャガーF-PACE R-DYNAMIC HSE P400e
■車両本体価格(税込)=11,720,000円
■全長×全幅×全高=4755×1935×1665mm
■ホイールベース=2875mm
■トレッド=前:1640、後:1655mm
■車両重量=2250kg
■エンジン型式/種類=ー/直4DOHC16V+ターボ
■内径×行程=82.0×93.2mm
■総排気量=1995cc
■最高出力=300ps(221kW)/5500-6000rpm
■最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/2000-4500rpm
■モーター形式/種類=ー/交流同期電動機
■モーター最高出力=142ps(105kW)/3650rpm
■モーター最大トルク=278Nm(28.4kg-m)/1000-3700rpm
■バッテリー種類=リチウムイオン電池
■燃料タンク容量=69L(プレミアム)
■燃費(WLTC)=10.8km/L
■トランスミッション形式=8速AT
■サスペンション形式=前:Wウイッシュボーン/コイル、後:インテグラルリンク/コイル
■ブレーキ=前後Vディスク
■タイヤ=前後:265/45R21
問い合わせ先=ジャガー・ランドローバー・ジャパン TEL0120-050-689

フォト=勝村大輔 ル・ボラン2024年9月号より転載。

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