アウトモビリ・ランボルギーニ・ジャパンは、2020年9月にゼネラルマネージャーに就任したダビデ・スフレコラ氏のグループインタビューをメディア向けに実施。世界はもとより、日本市場でも絶好調のランボルギーニの展望を聞いた。
我々にとってたくさんクルマを売ることは真の目的ではない
ランボルギーニが絶好調だ。創業60周年を迎えた’23年は、同社として初となる、1万台以上を納車、SUVのウルスが6千台超、モデル末期のウラカンも4千台近くがデリバリーされるなど、歴史的な成功を収めている。一方で、初のV12 PHEVモデルとなるハイブリッド・スーパースポーツ、レヴエルトを発表。すでに2026年後半までの生産を受注しているという。そんなランボルギーニのいまと今後について、ゼネラルマネージャーであるダビデ・スフレコラ氏にインタビューする機会を得た。
ダビデ氏は、イタリア・ミラノのボッコーニ大学で国際マネジメントの修士号を取得。慶應応大学の留学経験も持つ。その後はアジアを中心とした自動車業界に10年間に渡り従事。2016年にランボルギーニ入社し、2020年9月にランボルギーニ・ジャパンのゼネラルマネージャーに就任している。
ダビデ氏は現在の販売状況について、「販売台数は一昨年から2割以上伸びています。しかし私たちはクルマをたくさん売ること自体は目的ではありません。カスタマーにとって、ランボルギーニが夢のクルマであり続けることが重要なのです。また、カスタマイズプログラムであるアドペルソナムを利用する方も、3年前から9倍に増えるなど、着実にファンは増加しています」
2018年に導入した初のSUVであるウルスは、ランボルギーニの顧客を増やしたという。
ガヤルドの後継モデルとして2013年にデビューしたウラカンは、ランボルギーニのヒット作のひとつ。
「ウルスは我々にとってある意味ゲームチェンジャーです。スポーツカーでありながらSUVであり、ラグジャリーの要素も備わっています。ウルスの購入者の6割が新規ユーザーで、女性オーナーも増えていますよ。またこれまでアヴェンタドールやウラカンのオーナーがウルスを購入したり、逆にウルスのオーナーがスーパースポーツ系を購入したりといった相乗効果も生まれています」
初のSUVであるウルスは、購入者の6割が新規ユーザーで、顧客を広げる役割を担っている。
一方モータースポーツ系の展開はどうなのか?
「これまでウラカンでスーパートロフェオやGT3カテゴリーに参入してきましたが、2024年からは新たにWECをはじめとする耐久レースにSC63で参戦します。もちろんル・マン24時間をはじめ、富士スピードウェイのWEC第7戦でもその雄姿を披露しますので是非楽しみにしていてください」
初の量産PHEVスーパースポーツのレヴエルトも、向こう3年分の受注を集めるなど、人気を博している。