シフトレバーの位置はもう少し前！

グンゼ（現GSIクレオス）製ハイテックモデルのジャガーEタイプを作ってみようかいの、というこの連載。今回は前回に引き続き、ダッシュボード関連の作業である。

【画像21枚】移植に次ぐ移植の工作内容を見る！

さて前回は、エッチングによるインパネ中央部の形状が、実車とは異なることが分かったところで終わっていた。そこで、ボディにモールドされているダッシュ上面にノコギリを当てた写真を最後にお見せしたが、ここで何を考えたかはもうお分かりかもしれない。ダッシュボードのパーツそのものをレベルと入れ替えるのである。そもそもこのレベルのキットは部品取りにすること前提で購入したのだから、何も問題はない。形状もレベルの方がよく、何より上面に空気吹き出し口がモールドされていることが魅力である。

という訳で仮合わせしてみた結果、パーツの入れ替えはダッシュボードだけでなく、センターコンソール／フロアトンネルのパーツもキットのままではいかん、という結論に至った（具体的な理由は写真とキャプションを参照していただきたい）。

となると、センターコンソール／フロアトンネルもレベルから流用すると話が早いのだが、残念ながらレベルのキットでは、この部分はシャシーと一体モールドとなっている。また、確認してみるとシフト位置という大事なポイントはグンゼと似たり寄ったりなので、わざわざ交換する意味に乏しい。ならシフト位置はこれが正解では？　という疑問も湧くが、そういう訳でもなさそうだ。最新のキットなら何もかも正確、という訳でもないのである。

ではグンゼのパーツを加工すればよいのだが、それもこの場合、方法としてはいまひとつである。上側ボディを切り取ってしまったこともあるので、このフロアトンネルのパーツを下側ボディにガッチリ接着することによって、車体になるべくでも剛性を持たせたいと思っているのだが（大して効果はない気もするが……）、グンゼのパーツを利用するとなると後方へプラ材を継ぎ足して延長したりなどすることになるので、その目論見が崩れるのである。

ということで、もうひとつ手元にあるエレールのキットを見てみると、これが実にピッタリなのだった。ただし、別にエレールのキットはジャンクという訳でもなく、これはこれできちんと作りたいと思っているので、何でもかんでも見境なしにパーツの移植元にしてしまうのは気が咎める。しかし……と逡巡することしばし、エレールを作る際にはグンゼのパーツを手直しして使うことにしようと考えて、腹は決まった（ハイテックモデルを3.8に、エレールを4.2に作り替えるつもりでいるのである）。

それでも出てきた気になるポイントとは…
移植については思ったよりスムーズに解決し、ご覧の通り良い結果となった。しかしこれだとハイテックモデルのインパネ関連は、スイッチ類だけが使用できるにすぎないので、ちょっと寂しいような気もする。当初はレベルのインパネのメーターをくり抜き、奥にハイテックモデルのエッチングを合わせようと思っていたのだが、最後になって気が付いた。このパーツのメーターをくり抜くとすれば、ダッシュパッドまで貫通してしまうのである。

とは言っても、レベルのパーツそのままではメーターに奥行きがなさすぎるので、どうもリアリティに欠ける。クーペならそれでも良いが、オープンではそれで済ませられない気もする。問題なくメーターをくり抜くには、一旦上面のパッドと前面のパネルを切り分けることにするか……それともやはりそこは目をつぶるか……と、悩みはさらに続くのであった。

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