ミュンヘンにも寒波が来襲し交通機関がマヒ
ここ数年は緯度が高いドイツもかなりの猛暑が続き、真冬にもそんなに寒くなる事はなかったのですが、久々にドカ雪が降りました。
特に私の住む南ドイツは、基本雪国なので大体の雪には慣れているハズですが、それでも1日で一気に積もったドカ雪で、飛行機やドイツ鉄道は全面的にストップ。市内のバスやトラムも全面運休。地下鉄や在来線は間引き運転と折り返し運転で郊外までは走らないという、まるで東京に雪が降った日のように異例の状態になりました。長く住んでいますが、雪でこんなに交通がマヒするのは初めての体験でした。
新聞や各種メディアで、雪対策は十分だったのか、正しかったのか、と毎日のように叩かれていましたが、いくら雪国でも一日で40cm以上降り続くとムリはないのではと思ってしまいます。また、雪と氷に埋もれた線路の除雪を昼夜問わず手作業でし、一日も早い復旧に勤めてくださった職員さん達には頭が下がります。
ところで、ドイツの自動車のナンバープレートは、ヨーロッパの他国と比べてとても分かりやすく記載されているのですが、例えば、私の住むミュンヘンなら『M』、首都ベルリンは『B』、フランクフルトは『F』というように、都市部のナンバーは最初の頭文字一文字が大体使用されています。ハンブルグは『H』かと思いきや、近くにあるハノーファが既に一文字の『H』を使用していますので、ハンザシュタット ハンブルグで『HH』になります。
少し郊外に行くと二文字や三文字のナンバーになるのが特徴です。ミュンヘン近郊にあり、ウィンタースポーツの世界選手権の大会でも有名なガルミッシュパルテンキルヒェンという長い名前の町は『GAP』というユニークなナンバーなんですよ。
渋滞の際にはこのナンバーはどこの町からかな? とひとりクイズ大会でヒマつぶしをしています。ADAC(ドイツ自動車連盟)のショップでは、子供用にナンバーシール帳が販売されているのですが、私も何度か手に取って買いそうになりました(笑)。長距離ドライブ中のちびっ子達が、見掛けたナンバーの頭文字のシールで地名を埋めていくというものです。ADACによると約700もの市町村のナンバープレートがあるそうなので、全てを揃えるのはなかなか大変そうですね。
そんな我が街ミュンヘンの『M』ナンバーが枯渇し、12月1日からは、なんと空港コードと同じ『MUC』というナンバーが採用されて話題を呼んでいます。まだ街中でそのナンバーを着けているクルマを見掛けた事はありませんが、そのナンバーを取得した方がSNSに写真を載せておられるのを見掛けましたので、既に実在するようですね。日本と同様に自動車を所有する若者が増えているドイツではありますが、まさかナンバーが枯渇するとは思ってもみませんでした。
日本ではレンタカーは『わ』で統一されていますが、ドイツではレンタカー専用のナンバーはなく、よく見掛けるのがミュンヘンの『M』やヴィースバーデンの『WI』にレンタカーやリース車が多いですから、『M』が枯渇してしまうのもムリはないかも知れません。
ドイツでは数年前から、他府県に引っ越してもナンバーを持ち込める制度ができました。もしかしたら、私もいつか他の市町村に引っ越す可能性もありますが、『M』のナンバーは引き継いで利用したいと考えています。
日本でもそうかと思いますが、ドイツでも自分の誕生日やお子さんの誕生日、記念日の数字のコンビネーションは人気です。私の場合の希望ナンバーはM-MI3004(ミュンヘン—イニシャルと誕生日)でしたが、イニシャルの部分のMIはミュンヘン郊外在住者専用とあり市内在住者は使用不可、その反対もいっぱいで取れず、誕生日もダメでした。オンラインで希望ナンバー予約で色んなパターンを試してみるも、全てがダメだった事もあり、もうなんでもいいや~と思って運輸局に行ったところ、窓口の方がとてもご親切で、愛車の車種と誕生月(クルマを登記した月)を組み合わせた番号を見付けてくださいました。
私はMモデルには残念ながら乗っていないのですが、『MM』はBMWのMのファクトリーカーによく利用される組み合わせで、広報写真やカタログに載る車両に着いているナンバーに限りなく近いのです(笑)。ですので、いまだに私がずっと広報車をお借りしていると勘違いしている方も多いんですよ。
日本と同じく、ポルシェ乗りの方のナンバーは911、996や997等が多く、アウディのTTをご所有の方は、TTを入れておられる率が高いです。メルセデスはMBを入れたりと、みなさんのこだわりが詰まっていますね。スポーツカーにはGTやRS等も人気です。
今年はシャンパーニュ地方やスイスやフランス、イタリア、オーストリアのアルプスの峠、美しいトスカーナ地方など、初めての道を走りまくりました。
一ヶ月の間に5千km超えも何回かありましたが、やはり一番のネックは超高額なガソリン代ですね。日本もかなり高額になったとは言え、ヨーロッパからするとまだまだ安くて羨ましい限りです。こちらのレギュラーの1Lの価格がいまも300円を超す痛い価格が続いており、一ヶ月で5千km超えという事は、最低10回は月に満タン給油をしていますので、泣きそうになりました。また、長距離走行でタイヤの消耗も早く、この夏にはタイヤも新品に交換する等、痛い出費が重なりました。
その反動でシーズンオフの11月から次の春までは殆ど乗らず、地下ガレージに停めたままで、時々バッテリーが上がっていないかチェックしに行く程度です。毎年10月には冬タイヤに交換するのですが、最近は冬場に乗る頻度も少ないので、今年はタイヤも交換しない事にしました。その代わりに新たにカーシェアの会員になり、どうしてもクルマでしか行けない所に行く必要がある時は、カーシェアを利用しようと思っています。
街の中心地には近くに住んでいても近所で用が足りる事もあり、あまり足を運ぶ事はないのですが、久々に立ち寄ったら街はすっかりクリスマス一色で賑わっていました。キラキラしてそこにいる人々がみんなシアワセそうに見えてウラヤマシイ限りです。主に観光客の方々でごった返していますが、物価高のお陰で何もかもが値上がりしていて、雰囲気だけ感じて素通りです(笑)。ヨーロッパ諸外国のクリスマスマーケットにも行ってみたいと思いつつも、いつでも行けると思いながら20年・・・(笑)。
今年も私のドタバタ記にお付き合いいただきましてありがとうございました!さて、来年はどんな場所へ愛車を走らせるのか、今から楽しみで仕方がありません。
みなさま、そして良いお年をお迎えくださいね。
この記事を書いた人
武蔵野音楽大学および、オーストリア国立モーツアルテウム音楽院卒業。フリーランスの演奏家を経て、ドイツ国立ミュンヘン大学へ入学。ミュンヘン大学時代にしていた広告代理店でのアルバイトがきっかけでモータースポーツの世界と出会い、異色の転身へ。DTM、ル・マン/スパ/ニュルブルクリンクの欧州三大24hレースを中心に取材・執筆・撮影を行う。趣味は愛車のオープンカーでヨーロッパのアルプスの峠をひたすら走りまくる事。蚤の市散策。
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