塗装ひとつでリアルなシャシーに!アオシマ製プラモ「ナイト2000」をノーマル戻し!第3回【CARSMEET モデルカー倶楽部】

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先代より小さく軽くなった三代目

アオシマ製プラモデルのナイト2000から、そのベースとなった1982年型ポンティアック・ファイアーバード・トランザムを制作してみようという連載の、第3回である。

【画像26枚】塗装だけでなくサスのセッティングにもこだわるシャシー組み立てを見る!

今回お伝えする作業はシャシー周りの塗装と組み立てだが、その作業の様子と工作の詳細については、画像とそこに添えたキャプションをご参照いただくとして、ここでは実車の三代目ファイアーバードについて触れておこう。前回述べたように、初代ファイアーバードは1967年型としては半年ほど遅れての登場となり、二代目モデルも1970年型としてはやはり半年近く遅れての発表であったが、この三代目ファイアーバードではそうした遅延はなく、1981年秋に1982年型として送り出されている。

それまで同様に、ファイアーバードには兄弟車としてシボレー・カマロが存在しており、ボディの基本部分を共用していた(Fボディと呼ばれる)が、そのスタイリングはフロントノーズとリアエンドを変えてそれぞれのイメージを強調したものであった。両者ともに三代目にはコンバーチブルも存在するが、デビュー当初はクーペのみである。

そのスタイリングは先代のそれを1980年代的に洗練させたものと言え、サイドに回り込んだリアグラスのような特徴は先代からの継承であったが、三代目ではこれがさらに一体型のリアハッチとなっていた(先代は独立したトランクが具わる形)。

カマロと比較してのファイアーバード最大の特徴は、リトラクタブルライトを採用していることである。固定式ライトのカマロと比べると、ファイアーバードのノーズはスムーズにスラントしたものとなっており、よりまとまりのよいスタイリングと言えよう。バンパーグリルは先代末期(1979-1981年型)のそれを継承した、左右に分割されたデザインであるが、2分割のフロントグリルは、1959年型以来ポンティアックのトレードマークとなっていた形でもある。

さらに言えば、この2分割グリルは1935年型から採用された”シルバー・ストリーク”というモチーフ――前後フード中央をクロームの縦縞が数本走っており、グリルはこれによって左右に2分割されている――が形を変えたものとも言え、それを考えるとその歴史はかなり長い。

リアエンドは、カマロでは左右にテールランプが回り込んでいるがファイアーバードではそれがなく、ライセンスプレートはカマロではテールレンズの間のガーニッシュに取り付けられるが、ファイアーバードではバンパーに装着される、といった違いがある。アルミホイールにセットされるボディ同色のエアロカバー(ベースモデル除く)も、カマロにはないファイアーバードならではの特徴であった。

制作に使用しているのは、アオシマ製1/24スケール・キットのナイト2000(シリーズⅣ仕様)だ。2021年冬に再販されて、現在(2023年11月)も入手可能である。

操作性向上に大きく貢献した重量減
大きく寝かされたフロントウィンドウからも想像されるように、三代目ファイアーバード/カマロは空力面を徹底的に磨き上げていたが、前述の通り滑らかなノーズを持つためであろうか、Cd値ではカマロの0.36に対して0.32と、ファイアーバードの方が明らかに優れていた。ボディサイズは全長189.8インチ(4821mm)/全幅72インチ(1829mm)/全高49.8インチ(1265mm)、ホイールベースは101インチ(2565mm)で、先代より明らかに小さくなっている。

サイズの縮小だけでなく設計の徹底した見直しにより、車重は3190ポンド(1497kg/トランザムの場合)と、約330~440ポンド(150~200kg、グレードによって変化あり)の軽量化がなされていたが、ボディ単体では剛性の向上のためむしろ重量は45ポンド(20kg)増していたという。では、そこに組み合わされるエンジンやサスペンションなどがどういうものであったか、それについてはまた次回に述べることとしよう。

作例制作・写真:北澤志朗

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