ガソリン＆ディーゼル、PHEV＆MHEV、BEV＆FCEVと今後幅広い製品ラインアップを提供予定

BMWジャパンは、燃料として水素を充填し、水素エネルギーによって発電して電気を電池に蓄え、電気によりモーターを駆動させて走行する燃料電池実験車両「BMW iX5 Hydrogen (アイエックスファイブ・ハイドロジェン)」の日本における公道走行を開始し、2023年7月25日(火)より2023年年末まで、実証実験を行うと発表した。

BMWグループは、高効率ガソリン・エンジン搭載車、クリーン・ディーゼル・エンジン搭載車、外部からの充電も可能なプラグイン・ハイブリッド・システム搭載車、電気モーターによるアシストを得られる48Vマイルド・ハイブリッド・システム搭載車、電気のみで駆動する電気自動車をラインアップし、販売を行っている。

【写真59枚】新たなパワートレインの1つとして注目を浴びている燃料電池車 

燃料電池車は、新たなるパワートレインの1つとして注目を浴びている車両であり、BMWグループは、2011年よりトヨタ自動車と燃料電池車の基礎研究を共同で行っている。水素を燃料とする燃料電池車は、燃料の充填に時間を掛けずに、長距離走行可能となることが最大の特徴の1つであり、「BMW iX5 ハイドロジェン」の場合、燃料である水素が空の状態から約3分程度の水素の充電で、約500kmもの長距離を走行する事が可能となるという。

「BMW iX5 ハイドロジェン」は、BMW X5をベースにした燃料電池車である。BMW X5は、優れたオフロード性能、日常での高い機能性、路面での高いパフォーマンスを融合した「スポーツ・アクティビティ・ビークル (SAV)」の先駆的モデルとして、1999年に誕生したモデルである。

BMWグループは、2020年代後半に燃料電池車を市場投入する予定であり、その実現に向け、ドイツやアメリカの主要国において「BMW iX5 ハイドロジェン」を走行させ、実証実験を実施しているが、今回、車両に対する顧客要求が高い日本においても、公道での実証実験を実施することにしたという。

日本における実証実験においては、日本各地にて実際に車両を走行させ、さまざまなデータを取得すると共に、官公庁や行政機関、大学を訪問し、各方面の専門家の視点から製品に対するフィードバックを貰い、それら全てをドイツにあるBMWグループ本社に送り、製品開発に役立てるとのことだ。

BMW GROUP TOKYO BAYで開催されたプレスカンファレンスでは、水素燃料電池テクノロジー・プロジェクト本部長のユルゲン・グルドナー氏がBMWの水素プロジェクトについてプレゼンテーションし、続いてiX5ハイドロジェン・プロジェクト・マネージャーのロバート・ハラス氏が、iX5の解説を行った。

■関連記事

• BMWグループのデブレツェン工場､｢ノイエ･クラッセ｣初のテスト車両が生産ラインから搬出
• BMWが日本で推進する取り組みの最前線を追う！ 長谷川正敏 代表取締役社長インタビュー【自動車業界の研究】