元祖ヘビーデューティー・オフロード4WD『ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコン』で”ホンモノ”の歴史と世界感を味わう

全ての画像を見る

大都会ではお洒落にふるまい、サーキットでも速く、もちろんオフロードもOKな高級スポーティSUVもいいけれど、そんな都合の良い話は、ちょっと欲張り過ぎ? そんな風に感じたら、ここは初心に返って元祖ヘビーデューティー・オフロード4WD。ジープならではの歴史と世界感を味わいたい。

【写真11枚】元祖ヘビーデューティー・オフロード4WDとしてホンモノのオーラを纏うラングラーの詳細を写真で見る

“ホンモノ”の歴史と向き合う

スバル・レオーネやAMCイーグルといった”乗用4WD”が世に生まれるずっと前。四輪駆動車といえば軍用か、それに準じたヘビーデューティな使用目的のものがほとんどで、その多くはジープと、その影響を受けたハードなオフロード4WDだった。

ジープほど、その名前と機能がイメージし易いクルマは無いだろう。もともとアメリカ軍の要請によってアメリカン・バンタム社が1940年に開発した小型4輪駆動車をそのルーツとし、その正常進化版の生産を受け持ったウィリスとフォードによって、第二次大戦中だけでも約65万台が生産され連合国側の勝利に大きく貢献。戦争が終わった後は民生用としても生産され、世界中に数多くのフォロワーを生み出した……というストーリーは、クルマ好きなら誰もが聞いたことがあるだろう。

初代のポルシェ911と最新の911が、リアエンジンという事、そしてその特徴的なデザイン以外はすでに別物であるように、ウィリスMB/フォードGPWと最新のジープ・ラングラーはいわば別のクルマだ。ただ、911と同様に、その目指す地平は変わらず揺るがない。

今やジープは、特定の1台を指す車名ではなく、ブランド名。そのラインナップはレネゲード、コンパス、チェロキー、グランドチェロキー、そしてラングラーなど多岐に渡る。それらジープ各車はいずれのモデルも、ウィリスMB由来の縦7本のフロント・グリルで一族の血統をアピールしているが、そのなかでも、最もオリジナル・ジープとの近似性を感じさせるのがラングラーだ。

今回取り上げたのは、そのラングラーの中でも最強のオフロード走破性を誇るアンリミテッド・ルビコン。ちなみにこのルビコンとは、かのシーザーが「賽は投げられた」と言って渡ったルビコン川……ではなく、北米ネバタ州からカリフォルニア州に続く、世界一過酷と言われるオフロード『ルビコントレイル』からの命名だそう。

街中を走っている時にも感じられる、ストロークを感じさせるたおやかな乗り心地は、オフロードでの高い走破性を想像させる。キリっとしたスポーツカーとはまた対極の、ゆったりと、しかしけっして引き返すことはないだろうと思わせる、その歩みっぷりが頼もしい。もちろん自分がこのクルマを手に入れても、その世界一のオフロード走破性を使い切る場面は、恐らく無いだろう。それでもジープが標榜する”どこへでも行ける。何でもできる”というスローガンを、もっとも純粋に具現化したクルマというだけで、一緒に暮らす価値は充分にあるはずだ。しかも、戦時中の連合軍兵士とは異なり、我々は戦場を目指す必要は無いのである。

【Specification】ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコン
●全長×全幅×全高=4870×1895×1850mm
●ホイールベース=3010mm
●トレッド前後=1600mm/1600mm
●最低地上高=200mm
●車両重量(乾燥重量)=2050kg
●エンジン形式=V型6気筒DOHC
●排気量=3604cc
●内径×行程=96.0×83.0mm
●燃料タンク容量=81リッター
●最高出力=284ps/6400r.p.m
●最大トルク=35.4kgf-m/4100r.p.m
●トランスミッション=電子制御8速A/T
●サスペンション形式(F/R)=コイル+リジット/コイル+リジット
●ブレーキ形式(F/R)=ベンチレーテッドディスク/ディスク
●タイヤサイズ(F&R)=LT255/75R17

ジープ公式サイト

TEXT:長尾 循 PHOTO:山本佳吾 カー・マガジン496号より転載

■関連記事

2022/12/20 11:45

関連記事

愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?

複数社を比較して、最高値で売却しよう!

車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。

手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!

一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業電話ラッシュをなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!

【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>

関連中古車物件情報

注目の記事

「ル・ボランCARSMEET」 公式SNS
フォローして最新情報をゲット!