モータースポーツ由来の強化パーツとして、国内でもすっかり定着した「BMW M Performance Parts」。今回、新型M3/M4の装着デモカーを前に、BMWカスタマイズの第一人者にその魅力を訊いてみた。
世界中のBMWファンを惹きつけるメーカー純正の強化アイテムたち
BMW Motorsportの創設から半世紀に渡るモータースポーツ活動を通じて、BMWの「駆けぬける歓び」というコアバリューに磨きを掛けてきたBMW M社。そのコンペティションの現場で培った技術とノウハウの結晶といえる純正アクセサリーが、「BMW M Performance Parts」だ。
ここでは、最新世代のM3とM4用アイテムの登場を機に、BMW M Performance Partsを取り巻く市場とユーザーの動向について、今シーズンのSUPER GT 300クラスにニューマシンM4 GT3で参戦する、BMW Team Studieの監督で、BMWカスタマイズに精通する鈴木BOB康昭氏に分析いただく機会が得られたので報告しよう。
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「これまでBMWカスタマイズ&ドレスアップは、数多くの海外チューナーが主流となっていましたが、BMWがメーカー純正アクセサリーとして開発した“BMW Performance”が登場して以来、その後継の“BMW M Performance Parts”が注目を集めているでしょう。ここ数年は目の肥えたユーザーが自身が好みのアイテムを選んでいくケースが増えてきましたから、BMW M Performance Partsのブラック・キドニー・グリルやカーボン・ミラー・カバーをきっかけに、サスペンションやブレーキ、エアロダイナミック・コンポーネントといった本格的なパーツを装着するケースも多いようです。エアロパーツに関しては、空力性能への影響を考慮して正しい装着をアドバイスしたいですね」
長年、BMWユーザーに数多くのチューニングパーツやアクセサリーを供給してきただけに市場動向に敏感な鈴木氏。それではご自身はBMW M Performance Partsをどのように捉えているのだろう?
「間違いなくトップブランドです。マテリアル選びから過剰なくらいクオリティ重視ですし、エアロパーツは車両開発と同じ施設で風洞実験までしているから信頼性のレベルが違います。しかも新車/中古車の購入といっしょに正規ディーラーで注文できて、トレーニングを受けたメカニックが装着するというのは、純正アクセサリーならではのアドバンテージといえるでしょう」
なるほど、BMWのレースマシンにも採用されている高品質なCFRP(カーボン強化樹脂)製パーツなど、一分の隙もないフィッティングがM3/M4のコンプリートカーでも確かめられた。レースの現場を指揮する鈴木氏は、BMW M Performance Partsのデザインや実際のパフォーマンスについてはどうお考えなのだろうか?
「デザイン的な好みはひとそれぞれですが、M Performance Partsには世界中のBMWファンを惹きつける魅力があります。そもそもチューニングパーツはBMWが持つスポーティな特性を引き立てますが、一方で本来のエレガントさを損なってしまう。その絶妙なバランスが維持できるのは、BMW M Performance Partsだけでしょう」
では最後にBMWのカスタマイズに興味を持つ読者にアドバイスをください!
「カーボン・ミラー・カバーやサイド・ギル、ブラック・キドニー・グリルなどはドレスアップ効果とコスパが抜群です。一方、前後スポイラーやディフューザーなどは空力性能アップが期待できますので、まずデザインに惹かれたら、エアロパーツの効果を実感してみて、そこからのステップを味わって欲しい。そうすれば愛車の真価を飽きることなく楽しめるはずですから」
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