2022年にツインリンク改め「モビリティリゾート」へとリニューアルされたもてぎでの開催は通算3回目となるBMWワンメイク・ドライビング・レッスン。その魅力は、何よりも“走り”のコンテンツが充実していることだが、今回は電動化されたMモデルが本格投入。最新BMWの魅力を幅広く体験できる内容となっていた。
ニューモデル試乗には電動Mモデルが2台登場
本誌特別編集の別冊、BMWコンプリート誌が主催する「BMWワンメイク・ドライビング・レッスン」は、”走る”コンテンツが充実していることから毎回多くの参加者を集めている人気イベント。2022年10月開催となったモビリティリゾートもてぎにも、連休明けの平日ながら50名を超えるBMWユーザーが集まった。
もてぎでの開催は通算で3回目となるが、前述の通り参加者自らが走る機会が豊富な点は相変わらず。午前はもてぎの南コースを使用してのジムカーナ・レッスンと、その合間を縫ったMモデルのショート試乗。そして、BMWの最新モデル試乗が行なわれた。
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まず、ジムカーナ・レッスンでの参加者は3周ほどを数セット周回。コーナリングの基礎を学ぶのだが、その際はインストラクターから個別のアドバイスがリアルタイムで得られることが魅力のひとつとなっている。また、ジムカーナの合間には1周限りだがMモデル試乗も実施。今回はM3とM4のコンペティションが用意されていたのだが、愛車で走るレッスンのコースを使用するだけに、参加者にとっては比較という意味でも興味深い体験であったことは間違いない。実際、常連参加者の中にはこの試乗をきっかけにM3の購入を決めた人もいるという。
一方、同じ南コースを起点とするニューモデル試乗では従来と異なる傾向も見受けられた。BMWジャパンの協力を得て行なわれるこの試乗では、毎回最新にして旬なBMWを試乗できることが魅力。参加者はコアなBMW好きが主体とあって今回のラインナップはMモデルのみの布陣で、M240ixドライブをベーシックとしてM4カブリオレ、M5、M8グランクーペが揃い踏み。だが、興味深かったのはそこにBEVのi4 M50とiX M60が追加されていたこと。時間の都合もあり、参加者はそのすべてに試乗とはいかなかったが、ここではMモデルの伝統的テイストとBEV化による新時代のMを体験できる環境が整えられていたわけだ。そして、そんな贅沢感を一層盛り上げたのが、いまやこのプログラムの常連となっているBMWアルピナ。今回用意されたのは、D5SとXD4というアルピナ自慢のスポーツディーゼルモデルで、結果的に今回はエクスクルーシブなBMWの高性能パワーユニットを幅広く賞味できる状況だったわけだ。
そんな午前のプログラム終了後は、昼食を経てレーシングコースの体験走行や同乗体験試乗がスタート。同乗体験の試乗車は、ジムカーナ・レッスンで使われたM4とM3にニューモデル試乗のM240iとM8グランクーペが合流。同乗時間は1周に満たないものではあったが、参加者は現役レーシングドライバーが操るMモデルのレーシングスピードとそのパフォーマンスを体感していた。また、今回はフリー走行の合間にも同乗試乗を継続。フリー走行の後にプロの横で同じコースを走る、という比較体験も可能という興味深いプログラムの構成だった。
そのフリー走行は、20分×3というトータル1時間の走行枠が用意。当日は午前を中心に時折雨が降るコンディションだったが、本格的なレーシングコースを堪能するには十分なボリュームが確保されていた。ちなみにこのフリー走行、常連の参加者によれば走行時間の長さに加えて(比較的)性能差の少ないBMWオンリーの走行枠なので安心して走れることも魅力なのだとか。事実、今回もサーキット走行にありがちな大きなトラブルはなく、3回目となったもてぎでのワンメイク・ドライビング・レッスンは無事に終了した。
依然、コロナ禍での開催となったが、その内容が走り好きのBMWオーナーにとって魅力的であったことは間違いないだろう。
ニューモデル試乗
BMWジャパンの協力により、毎回バラエティに富んだ布陣となるニューモデル試乗。今回はすべてMモデルだったが、要注目なのはそこにi4M50とiX M60というBEVが組み込まれていたこと。また、アルピナからはXD4とD5Sが参戦。
Mモデル試乗
ジムカーナコースを1周のみだったが、愛車によるレッスンの合間にはMモデル試乗も実施。インストラクターが同乗し、スポーツ走行だけでなくMモデルの魅力も解説される。
サーキット同乗試乗
インストラクターが操るMモデルでレーシングコースを走る同乗試乗は、午後のフリー走行時間の合間にも開催。受け付けには当初、参加者の長い列が作られた。試乗車はM8グランクーペやM3、M240iなどが用意。
ジムカーナ・レッスン
もてぎの南コースを使用した午前のジムカーナ・レッスンでは、コーナーでのライン取りなど、スポーツ走行の基礎を復習。参加者は、3周を1セットでプログラムの進行状況に応じて数セットを走る。
フリー走行
20分×3でトータル1時間という、十分な走行時間が魅力のフリー走行。これを目当てにしている参加者は少なくない。猛暑だった前回と比べると、曇り時々雨だった今回はクルマへの負担も少なかったはず。
今回は午前の南コースにミシュランが展示コーナーを設置。また、今年の富士に引き続きMパフォーマンスパーツを装着したM3とM4も展示。参加者の注目を集めていた。
今回のインストラクター陣
インストラクターは、本誌やル・ボランのレギュラー執筆者である萩原秀輝氏とM4やM2などBMWでのシリーズ参戦で知られる木下隆之選手に加え、若手からは根本悠生選手と井上雅貴選手が参加。
参加者コメント
ワンメイク・レッスンへの参加歴はすでに10回以上というHさん。レッスン参加を通じて愛車が徐々にダウンサイジング(525i→330i→M2)しているという。「当たり前ですが、このイベントはフリー走行が全部BMWで、なおかつ台数が多過ぎないので安心して走れることが気に入っています。個人的にはジムカーナのMモデル試乗が2周あると、もっと嬉しいかな」
今回、初めてご主人が申し込んで参加に至ったというKさんご夫妻。ジムカーナ、サーキット走行ともに新鮮だったとか。試乗車について奥様は「アルピナD5SとM8グランクーペに乗ったのですが、ふたつの違いが実感できておもしろかったですね」と、コメント。一方、ご主人は「M8グランクーペとi4M50に乗ったのですが、安定していて速いことが印象的でした」という。
当日、まだ走行距離が1000km少々という愛車のM3は、このイベントでの初体験が購入のきっかけだったというIさん。「もう4~5回参加していますが、もてぎは今回が初。ナラシ運転を兼ねて参加しました。M3は、このイベントのためにスピードリミッターカットのオプションを付けました。BMWは2002を夢見た世代なので、以前はM2を2台乗り継いでいます(笑)」
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Contents
新型7シリーズ/i7海外試乗速報
NEW M2詳細解説
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