若干22歳のチャンピオンが誕生! 世界ラリー選手権でTGRロバンペラが優勝、オジエは総合2位を獲得

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今シーズン6回目の優勝でフィンランド人ドライバーがWRCの頂点に立つのは20年ぶり

2022年10月2日(日)、「トヨタガズーレーシング ワールド ラリーチーム (TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)」のカッレ・ロバンペラ選手/ヨンネ・ハルットゥネン選手組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が、2022年「FIA世界ラリー選手権(WRC)」第11戦で優勝した。

第11戦「ラリー・ニュージーランド」の最終日・デイ4が、米カリフォルニア州・オークランドの「サービスパーク」を起点に行われたもので、昨日22歳になったばかりのロバンペラ選手が、WRC史上最年少記録でドライバーズタイトルを獲得した。また、総合2位にはセバスチャン・オジエ選手/ベンジャミン・ヴェイラス選手組(1号車)が入り、「GRヤリス ラリー1 ハイブリッド (GR YARIS Rally1 HYBRID)」は、1-2フィニッシュを達成した。

デイ4は、サービスパークの南東エリアで2本のステージを各2回走行。その合計距離は31.18kmとなった。最終日も断続的に弱い雨が降り、路面は全体的に湿った最悪のコンディション。デイ3で首位に立ち、総合2位のオジエ選手に29秒、総合3位のオィット・タナック選手に46.4秒のタイム差を築いたロバンペラ選手は、オープニングのSS14でベストタイムを記録。

続く2本のステージではセカンドベストタイムを刻み、2位・オジエ選手に対するリードを32秒に、ドライバーズタイトルを争う3位・タナック選手に対するリードを46.1秒とした。そして迎えた、ボーナスポイントがかかる最終のパワーステージでは、4番手タイムで2ポイントのボーナスを獲得できればいい状況だったが、ロバンペラ選手はベストタイムを記録。今シーズン6回目の優勝を決めるとともに、ボーナスの5ポイントも獲得した結果、ドライバー選手権のポイントは237となり、選手権2位のオィット・タナック選手が今回総合3位でフィニッシュしたため、2戦を残してドライバーズタイトルを決定することが確定した。

写真5枚】1-2フィニッシュを達成! 喜びあふれる表彰式の様子。 

約3か月ぶりにWRCに復帰したオジエ選手は、ブランクを感じさせないスピードで上位争いを続け、総合2位フィニッシュによりロバンペラ選手の選手権ライバルが獲得できるポイントを少なくし、チームメイトの初タイトル獲得をサポートした。また、チームはロバンペラ選手とオジエ選手が獲得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードは81ポイントに。早ければ、次戦のラリー・スペインでタイトルが決まる可能性も出てきた。

なお、これまでWRCの最年少チャンピオン獲得記録は、故コリン・マクレー氏が1995年に樹立した27歳と109日だったが、WRC最高峰カテゴリー参戦3年目のロバンペラ選手は、その記録を5歳以上も縮めたことになる。

ハイブリッドシステムを搭載するラリー1導入初年度の今年、ロバンペラ選手は第2戦スウェーデンで優勝してドライバーズ選手権トップに立ち、第3戦クロアチア、第4戦ポルトガルと3連勝。さらに、第6戦サファリ(ケニア)と第7戦エストニアでも優勝し、選手権をリードし続けている。そして今回のニュージーランドでの勝利により、シーズンの優勝回数は6回に。2戦を残してタイトルを決めることに成功した。

トヨタのドライバーのタイトル獲得はこれで4年連続、通算8回目となり、ロバンペラ選手はカルロス・サインツ選手、ユハ・カンクネン選手、ディディエ・オリオール選手、タナック選手、オジエ選手といったグレートドライバーの仲間入りをした。なお、フィンランド人選手が最後にタイトルを獲得したのは2002年(マーカス・グロンホルム選手)であり、20年ぶりにフィンランド人ドライバーがWRCの頂点に立ったことになる。

WRC次戦は、2022年10月20日(木)から同23日(日)にかけて、スペインのバルセロナの南側に位置するサロウを中心に開催される「ラリー・スペイン」だ。以前はグラベル(ラリーコース中での非舗装路面)とターマック(舗装路)の両路面を走行する「ミックス・サーフェス・ラリー」として行われてきたが、2021年から完全なターマックラリーとして開催されるようになった。スペインのターマックステージは全体的に路面がスムーズで、流れるようなコーナーが多いため、攻めがいのあるラリーとして選手に人気があるイベントとなっている。

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