正式発表前の「ランボルギーニ・ウルス・ペルフォマンテ」がパイクスピークで新記録を達成! 市販SUV世界最速の称号を手にしたプロトタイプに現地で迫る――

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正式発表前のカムフラージュ姿でシリーズ最強の実力を自ら立証!

7月初旬、ランボルギーニから、ちょっと「?」な招待状が届いた。「パイクスピーク」へのお誘いである。というのも、あの有名な「パイクスピーク・ヒルクライム」はその前週に終わっていたからだ。いや、よく読めば「ウルス・プロジェクト」なるサブタイトルが添えられていて――。

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イベント前日、指定どおりに最寄りのコロラド・スプリングスにあるホテルに到着し、あらためてプログラムを見ると「朝の4時半にウラカンSTOでパイクスピークへ出発!」とある。おいおい。

標高差1439m、平均勾配7%。20kmにわたり156のコーナーを駆け上がるパイクスピーク・ヒルクライム。天候も含めて過酷な条件なのはいうまでもない。

翌朝、ブルー×オレンジのド派手なウラカンでパイクスピーク・ヒルクライムのスタート地点にある駐車場に到着すると、カムフラージュされたウルスが特設ピットで待ち受けていた。ここでようやく明らかにされたのは、目の前のウルスは8月19日にぺブル・ビーチ・コンクール・デレガンスで発表される高性能モデル、ペルフォマンテのプロトタイプで、そのデビューを飾るべくパイクスピークでの量産SUV最速記録を樹立するプロジェクトが進められていたのだ。通常パイクスピークのゲートオープンは朝9時のため、その前にルートをクローズして記録に挑もうという目論見だ。

特設ピットでスタートを待つウルス・ペルフォルマンテ。車内はロールケージが張り巡らされ、6点式ハーネス付きシートや消火器を装備。

はたして、パイクスピークの公式計時チームがスタンバイするなか、イタリア人ドライバーのシモーネ・ファッジョーリは、標高2862m地点から4301mの頂上まで標高差1439m、およそ20kmのワインディングを10分32秒064で走破。これまでベントレー・ベンテイガが持っていた10分49秒902のコースレコードを見事に打ち破ってみせた。

公式タイムキーパーの計測により、量産SUVとしては最速のタイムをマーク。現地にはステファン・ヴィンケルマンCEOも駆けつけた。

ベースのウルス・ペルフォマンテは、ボンネットがブラックアウトされた2トーンのボディカラーがアグレッシブ。このほか、CFRP製のフロントアプリケーションや、8%のダウンフォースを生み出すルーフスポイラーとリアディフューザー、20mm低く、16mm広いトレッドを持つスポーツシャシーが標準で、インテリアもカーボンとアルカンターラが織り成すパフォーマンストリムにより独自化が図られる。エンジンはV8ツインターボで、ベース比+16psの666psを発生、47kgの軽量化も功を奏し、0→100km/h加速は3.3秒、最高速度は306km/hという高性能を発揮するという。

発売開始は本年末からで、価格は欧州で21万8487ユーロ(約2750万円)と発表されている。

ランボルギーニ公式サイト

ルボラン2022年10月号より転載

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