『ル・ボラン』執筆陣オススメ! いま”買い”な ドイツ車ベスト10 第4位:メルセデス・ベンツSクラス

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現在日本では、およそ80種類にもおよぶ魅力的なドイツ車が販売されており、エンジンタイプやグレードの違いを含めれば、その選択肢は無限に広がる。そんな中で、実際にどのモデルが一番オススメなのか? と悩まれる方も多いはず。そこで、多くの試乗経験を持つ『ル・ボラン』執筆陣にアンケートを実施。その集計結果により、総合ベスト10を発表! 一番オススメのモデルは果たして!?

誰もが納得する“高級車”のベンチマークは、常に時代の最先端をいく

8年ぶりのフルモデルチェンジを果たした新型Sクラスが登場してから1年半。Sクラスに搭載されたデザイン、安全性、快適性といった高級車に求められる最先端テクノロジーは、これでもか! というくらい新機軸が投入されている。その圧倒的な完成度がこの結果だ。

岡崎五朗氏:「ドライバーズカーとしても極上の出来である」
特にオススメなモデル「S400d 4マチック」
国家元首や企業トップといったVIP御用達車として人気の高いSクラス。クルマとしての出来映えもさることながら、歴史の積み重ねがモノをいう世界においてSクラスはいまだ特別な存在だ。7代目となる新型は、そんなSクラスの歴史に思いを馳せながらも、立ち位置をドライバーズカーに寄せてきたのが特徴。

クーペ的とさえ呼べるルーフラインと小ぶりなヘッドライト&リアコンビランプからは、この種のクルマに付きものだった威風堂々感を抑え込もうというデザイナーの狙いが伝わってくる。ショーファードリブン用途としてメルセデス・マイバッハをラインナップするからこそできた割り切りだろう。

ゴージャスなインテリアもさることながら、もっとも感心させられるのは動的質感の高さ。路面にへばりついているような濃密な接地感としなやかに動く足は、あらゆる路面、あらゆる速度域で極上の安心感と快適性を提供してくれる。パワートレインの躾も極上。

直6ディーゼルを積むもっとも安価なS400dでさえ、卓越した滑らかさと静粛性と十二分なパワーを備えている。そう、世界中のVIPに相応しい乗り味を追求してきたSクラスの歴史は、ドライバーズカーとしてのSクラスにも間違いなく反映されているのだ。

【写真5枚】メルセデスの「負けられない」という気概と静かな迫力

渡辺慎太郎氏:「歴史的にみても乗っておく価値はある」
特にオススメなモデル「S400d 4マチック」
自動車の世界にも”負けられない戦い”があるとしたら、メルセデスSクラスはいつの時代もそれに直面してきた。ラージサイズのラグジャリーサルーンとして、頂点に君臨することが使命であったからだ。途中、その地位がちょっと危ぶまれるようなモデルもあったけれど、現行のW223は圧倒的な基本性能と快適性を確立している。

以前、ニュルブルクリンクのノルドシュライフで、ギャラリーコーナーから目の前を走りゆくクルマを日がな一日、眺めていたことがある。その日はIP(インダストリアル・プール)で、自動車メーカー各社が占有して開発中のモデルをテスト走行していた。

ポルシェやBMWのMなどが全開で限界付近の挙動などを探る中で、擬装が施されたW223と覚しきクルマは、おそらく120km/h付近の速度で淡々と周回を重ねていた。車両にとてつもない入力や負荷がかかる世界でもっとも過酷な路面を走っても快適であれば、地球上のたいていの場面でも快適に走れると踏んでいるのだろう。

並み居るスポーツカーに混ざって4ドアサルーンが走る光景は少し異様でもあったけれど、メルセデスの「負けられない」という気概と静かな迫力のようなものが伝わってきて鳥肌が立った。地道な開発が、Sクラスの地位を支えている。

◆Specification「メルセデス・ベンツ S580 4マチック ロング」
 全長×全幅×全高=5,290×1,930×1,505mm
 ホイールベース=3,215mm
 車両重量=2,220kg
 エンジン種類/排気量=V8DOHC32V+ツインターボ/3,982cc
 最高出力=503ps(370kW)/5,500rpm
 最大トルク=700Nm(71.4kg-m)/2,000-4,500rpm
 トランスミッション=9速AT
 サスペンション(F:R)=4リンク:マルチリンク
 ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
 タイヤサイズ(F:R)=225/45R19:285/40R19
 車両本体価格(税込)=19,780,000円
 問い合わせ先=メルセデス・ベンツ日本 0120-190-610

フォト=郡 大二郎 photo : D.Kori

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2022/09/17 11:30

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