ボディの形は変えずに2ドア化!フジミ製プラモ「C231ローレル・メダリスト」で遊ぶ【モデルカーズ】

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4ドアHTも加えたワイドバリエーションの3代目

1968年、ブルーバードとセドリックの中間を埋める車種として登場したのが、日産ローレルだ。ブルーバードより上級に位置するが、法人向けという性格が強いセドリックとは異なるとして、”ハイオーナーカー”を謳った。この初代ローレルは、セミトレ―リングアーム式のサスペンションなど、技術的な面では510ブルーバードとの共通点が多かった。これは、先行して開発の進んでいたプリンス系のローレルからその内容を流用し、先にブルーバードが発売されたことによるのだという。

2代目以降は、やはり旧プリンス系の車種らしくスカイラインと多くを共用することとなった。エンジンやサスペンション、またボディの骨格などを共通としながら、ホイールベースはローレルの方が長くとられているというのがこの2車の基本的なあり方である。

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3代目となるC230型系ローレルが登場したのは、1977年1月のこと。先代C130型同様にアメリカ車の影響が色濃いスタイリングであったが、フロントマスクには独立したセンターグリルを設けてボンネット中央を盛り上げ、重厚なムードを増している。

ボディ形式は4ドア・セダンと新設の4ドア・ハードトップ、そして2ドアのハードトップ。先代同様ハードトップはファストバック的なスタイルだが、バンパー埋め込みのテールランプというようなアクの強い処理は改められている。エンジンはL型6気筒がメインでL20(2L)とL28(2.8L)を搭載、4気筒のL18(1.8L)もラインナップされた。1978年11月にはマイナーチェンジを行い、53年排ガス規制適合に合わせて型式がC231となり、4気筒エンジンはZ18に変更。外観ではヘッドライトが角型4灯に改められている。

族車として絶大な人気を誇ったC130に比べるとC230/C231はすこし影が薄い印象は否めず、プラモデル化も1/24スケールは皆無であったが、2011年になってフジミが突然キット化。ここでご覧頂いている作品はこのフジミ製ローレルを組み立てたものだが、ちょっとした改造を行っている。キットは4ドア・ハードトップなのだが、この作例は小改造で2ドア・ハードトップとしたものなのだ。ボディのアウトラインを変更する必要がないので、この改造は手軽なアレンジとしてオススメである。

ルーバーはメルセデスから移植!
まずボディを2ドア化する。リアドアのラインは瞬着で埋めてペーパーを掛けて平らに均すが、セロテープで周囲を養生すると余計な部分を削らずに済む。セロテープはこまめに交換しながら作業。新たなドアラインはシャープペンで下書きのうえ、切り出したプラ板をガイドにミネシマのケガキ針、ハセガワのエングレーバーで彫り込んだ。ドアノブの窪みは一旦孔を開けてしまい、裏からプラ板で塞いで溶きパテでエッジを曖昧にする。ルーバーはマイクロエースのメルセデスSLC(旧オオタキ)から複製・移植した。

サイドモールは2ドア化にあたり一旦削り落としたので、プラ帯を貼って再生。インテリアタブにはドアの支柱部分がモールドされているので、瞬着で裏打ちのうえ彫刻刀で削り落とした。前席はシートバックが薄っぺらなので、片方のパーツから切り出して貼り合わせ、隙間をエポキシパテで埋めて成形。運転席には他キットからバケットシートを流用する。ガラスはサイドを切り落とし、表面を平滑に削って磨いて仕上げた。タイヤはハの字で接地するようすり鉢状になっているが密着具合いが弱いので、シャシーを組み立て後180番のペーパーでタイヤを削っている。

ボディ塗装にはモデラーズのスプレーを使用。いい色だが、制作当時(2011年)ですでに古い品なので吹きやすくはなかった。今も手元にある方は、中身を取り出してエアブラシで吹いた方が良いかもしれない。ドアノブとキーホールはフジミのデラックス版ハコスカから流用。サイドモールの木目のインサート(黒ゴムではない)は、細切りマスキングテープをこげ茶色に塗ったものを貼って表現。箱絵の曲げた状態のナンバープレートはパーツ化されていないので、プラ板を折り曲げて自作した。

なお、キットはホイールアーチ部分がノーマルの形状と異なるが、その修正は行っていない。サイドシルは厚みがありすぎるので、モールド2本分削って薄くしている。

作例制作=秦 正史/フォト=羽田 洋 modelcars vol.182より再構成のうえ転載

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