吠えろ、ダブルエックス!「よろしくメカドック」の「セリカXX」を再現! 那智の「サバンナRX-7」との死闘が懐かしい!【モデルカーズ】

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1981年に登場した2代目セリカXX(ダブルX)は、シャープなボディとリトラクタブルヘッドライトで、CD値0.35という空力特性を持ち、トップスピードは200Km/hという性能を誇っていた。>セリカXXはスーパーカーライトが大好きな小学生の心もつかんでいたが、その人気を決定的なものとしたのは、その翌年1982年から週刊少年ジャンプで連載された『よろしくメカドック』で主人公である風見潤のクルマとして登場したことも大きな要因といえる。ここでは、そんなセリカXX、よろしくメカドック世代のビルダー、大蔵友人さんにタミヤ1/24ベースでクルマを再現してもらい、その思いと制作過程を語っていただく。

小学生を虜にした『よろしくメカドック』

アニメ化されるほど大人気だった頃、『よろしくメカドック』は僕の全てだった。チューニングカーを題材とした漫画は、当時としては画期的であったと後に知ることになるのだけど、テレビの画面の中の赤いセリカXXのカッコよさや、主人公・風見潤のチューニングに対する熱い思いなどに、小学生だった僕はめちゃくちゃシビれたものだ。実は筆者は原作ではなく、アニメ版から作品に親しんだのだが、あの赤いXXを画面の中に見た時の衝撃は今も忘れがたいもので、今回作例を担当させて頂けるとのことでいたく感激したのは、ここだけの話。僕の最初のプラモデル、それは懐かしいLSの「1/20よろしくメカドック セリカXX」であった。

低く構えたエアロ、リネアスポーツそして赤いボディで描かれたあの箱絵がまた素晴らしいもので、今でももう一度手に入れたい模型のひとつである。当時は親父に作ってもらって、真っ白い成型色のまま転がして遊んだ記憶があるが、その後どうしたかは定かでない。正直に申し上げると、今回のXX制作はその時以来のセリカXXということになるのだが、当時の自分では作ることが出来なかったXXのプラモデルを、今の自分に出来る全てを注ぎ込んで制作することとした。

セリカXXの1/24キットと言っても様々で、今回使用したタミヤ製をはじめ、アオシマ、フジミ、マルイ、ニチモ、LSから当時発売され、タミヤとマルイ、ニチモ以外はいまでも入手可能である(LSはマイクロエース版で)。那智のサバンナRX-7と死闘を繰り広げたXXメカドック・セリカXXと言えば、当時の新技術であったEFIとメカドック・チューンのツインターボ、そしてニトロパワーを採用して「キャノンボールトライアル」に参戦。那智のサバンナRX-7やナベさんのワタナベスーパーZと死闘を繰り広げるのだが、やはりエンジンルームはフルディテールで再現したいと考えた。

実際には手作りで、フルディテールと呼ぶにはお恥ずかしい仕上がりなのだが、エンジンを組み上げる際は風見の気持ちになって組み立てた。ボディ塗装をする時は、鈑金のプロ・野呂さんならどう塗ったか? と考えたりも。

それはさておき、どうしても必要となるのは、5M-GEUエンジンだ。こちらは友人の志村さんから、フジミのエンジン付きストリートメカチューンのキットを快く譲っていただいた。この場を借りてお礼したい。ボディカラーは原作に忠実に白/黒でバルクヘッド関連もフジミから調達、タミヤのシャシーに接合してエンジンルーム再現を実施。エアロ関連はアオシマのセリカXX付属ピッツーラを使い、フロントスポイラーは2分割で縮めて装着し、リアオーバーハングのアンダースポイラーも活用した。

サイドスカートはフジミ製XX付属のものが長さも雰囲気も抜群だったので、これを使用。ボディカラーは赤も良いのだが、今回は原作に忠実にということで、白/黒ツートンとした。塗装にはガイアカラーのピュアホワイト、ピュアブラックをそのまま使用している。クリアーコートはExクリアーを5回ほど吹き、磨き上げている。最大のポイントであるツインターボは、ミニ四駆のローラーガイドにハンダを巻きつけて再現した。エキマニの上に乗る位置やサイズ感などにこだわってみたが、いかがだろうか?<それではこの言葉で締め括りたいと思う。「吠えろ!XX」 (大蔵友人)

 

作例制作・文章=大蔵友人/フォト=服部佳洋 modelcars より再構成のうえ転載

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