“新型Z”と呼んでもいいんですよね? ミニカー界ではすでに新型Z製品化競争が勃発!【モデルカーズ】

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もうあれから2年近くが過ぎようとしている。新型Zが姿を現したのは2020年9月に行われたオンラインイベントでのこと。Zの父とも言われる、元北米日産社長、Mr.Kこと片山 豊氏の愛車であった黄色いダットサン240Z(フェアレディZの輸出仕様名)を彷彿とさせるイカズチ(雷)イエローに塗られたプロトタイプの姿に世のZカーファンは狂喜し、安堵した。まだまだZの歴史は続くのだと。

スタイリングは初代フェアレディZ、S30をオマージュしたものであることは一目瞭然だが、テールライトにはバブル期の寵児であり、Z史上、もっとも劇的な進化を遂げたZ32型の雰囲気を漂わせるなど、Zカーファンならずとも「ニヤリ」としてしまうディテールがそこかしこに散りばめられている。エンジンは時代の要請に応える形でダウンサイジング・ターボ化されたが、逆にパワーは70psほど上乗せされ、トルクに至っては100Nmも増強されているのだから、〝絶対速いヤツ“間違い無しである。そう、史上最強のフェアレディZといっても過言ではないのだ。

え、新型じゃなくてマイチェンなの?

ところが、後出し的にポロリと発表された事実が、少々クルマ好きを”ザワつかせる”結果を招く。それが、実はプラットフォームはZ34型のキャリーオーバーということ。なので、厳密に言えば〝新型Z”ではなく、Z34のマイチェン版、あるいはZ34後期型、みたいな良い方が相応しいのかもしれない。でも、正直色々と大人の事情もあっての日産の判断で、Zという名跡を絶やさなかったことの方が遥かに評価すべきことであるのは間違いない。この時代に登場した純ガソリンエンジンのスポーツカーは、生まれながらにして時限装置を背負っており、GRスープラと併せて、ゆくゆくは日本製スポーツカーのヴィンテージとなることが約束された存在であろう。

いつだってZはミニカー界のアイドルなんだ

ということで、当然ながら実車もまだ街で見る機会も無いというのに、すでに世界各国の数多のミニカー・メーカーが新型Z(と敢えてここでは書かせていただく)をモチーフとした製品を各種スケールで発売中だ。

その中でも一歩先を行くというか独走中なのが、ハイエンド・レジン製ミニカー・メーカーのメイクアップだ。その歩みは実車から遅れること半年程度(普通は開発に1年近い歳月を要するミニカーとあっては異例のことだ)でリンクしており、2020年発表のプロトタイプ、2023年型の先行販売車、プロトスペックの日本仕様と北米仕様を作り分け、さらに2023年型の最高グレード、日本仕様のVersion STと北米仕様のPerformance、さらには2022年の東京オートサロンで発表されたカスタマイズド・プロト(オレンジのオバフェン付き)も試作を完成させている。

メイクアップはミニカー業界では少数派となった日本国内取材、開発・設計を行い、生産拠点も中国に置くものの、QCは日本の基準で行っているため、とにかくクオリティの高さは自他ともに認めるところ。設計手法も客観性を最重要視しており、「もう少しワイドに見せて、カッコよくしたい」といったデフォルメの類を一番嫌う。かといって、製品に面白味がないかと言えばそんなことはなく、一度手にすれば、その味わいは濃厚だ。とにかく、10センチ程度の1/43スケールでも存在感と量感は半端ないのだ。

そう最後に付け加えておくが、ここに紹介したのがまさにその1/43スケールの新型Zたちで、写真を拡大してみても、これが10センチ程度の車体の解像度であることが俄かに信じられないと感じるはずだ。そして実物を手に取ると、その印象は驚異とも映る。新型Zオーナー予備軍ならば、まずはコチラのモデルで予習しながら納車の日を夢見るのも良いのではないだろうか。

取材協力:メイクアップ
https://www.makeupcoltd.co.jp/

商品ページ
https://www.makeupcoltd.co.jp/products/list?category_id=23&name=Z+NISSAN+202

フォト/服部佳洋

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