レースは#56リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rが2年連続で開幕戦を制す!
4月16~17日に、今年も岡山国際サーキットで開幕を迎えたスーパーGTの2022シーズン。スピードだけを見ればGT500クラスが注目度が高いが、バリエーションの豊富さでいえばGT300クラスも面白い。エントリー台数も国産ブランドが19台に輸入車が8台、FIA-GT3既定のマシンも入り乱れ、まさに群雄割拠の様相を呈している。それゆえ、このコーナーではGT300のレースを中心にお届けしていく。
土曜日に行われた公式予選では、ポールポジションを獲得した#61 SUBARU BRZ R&D SPORTを筆頭に、上位9台のマシンがコースレコードをマーク。これだけでも昨年より格段にマシンのレベルがアップしていることをうかがわせる結果だ。
迎えた決勝レースは好天にも恵まれ、気温23℃、路面温度は32℃のコンディションの中、14時に決戦の火蓋が切られた。
スタートではポールポジションの#61 SUBARU BRZ R&D SPORTがトップをキープするが、後続では予選3番手の#10 TANAX GAINER GT-Rが2番手に浮上する。
その後、トップの#61 SUBARU BRZ R&D SPORTはペースが落ち始め、25周目には2番手に浮上していた#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rに交わされ、その座を受け渡してしまうこととなった。
この頃になると、所定のピット作業を行うチームが現れはじめる。上位では、31周を終えて#18 UPGARAGE NSX GT3ピットイン。また35周を終えると2番手の#61 SUBARU BRZ R&D SPORTがピットインするが、エンジンの再始動に手間取り1分以上を要してしまい、大きく後退してしまった。
各車がピット作業を終えた状態でも、トップをキープしていたのは#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rだ。彼らは昨年も岡山で優勝を飾るなど開幕戦での相性がいいチームでもある。一方3番手には、公式テスト岡山から好調だった#9 PACIFIC hololive NAC Ferrariが浮上してくる。
4番手には早めのピット作業でアンダーカットを成功させた#65 LEON PYRAMID AMGが続き、5番手はニューマシンを投入した#7 Studie BMW M4が続く。しかしその背後には#88 weibo Primez Lamborghini GT3、#10 TANAX GAINER GT-R、さらには#96 K-tunes RC F GT3や、34 グッドスマイル 初音ミク AMG、#6 Team LeMans Audi R8 LMSも僅差でバトルを繰り広げるなど、緊迫の展開となった。
こうした状況の中、#96 K-tunes RC F GT3がヘアピンで#7 Studie BMW M4のインを突くが、その前を走っていたGT500クラスの車両と追突をしてしまう。フロントを破損した9#96 K-tunes RC F GT3は翌周のストレートでボンネットが浮き上がってしまったため、イン側のウォールにクラッシュ。これでフルコースイエロー(FCY)が導入された。
解除後も#7 Studie BMW M4を先頭に7台ほどの大混戦が続くが、均衡を破ったのは#6 Team LeMans Audi R8 LMSだ。70周目に#6 Team LeMans Audi R8 LMSは5番手にアップしたが、あろうことかその翌周に#7 Studie BMW M4と#55 ARTA NSX GT3が接触し#7 Studie BMW M4はスピンしリタイヤ、#55 ARTA NSX GT3はボンネットが外れ、このアクシデントで再びFCYとなってしまった。解除後には、3番手の9#96 K-tunes RC F GT3との差を詰めていた#65 LEON PYRAMID AMGが交わして3番手に浮上した。
結局レースはトップでチェッカーフラッグを受けた#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが開幕戦を制し、昨年に続き岡山2連勝を達成。2位には#UPGARAGE NSX GT3、そして3位には岡山で2年連続の表彰台となった#65 LEON PYRAMID AMGが入った。
こうして輸入車勢ではメルセデスAMG GTが唯一表彰台を獲得することになった開幕戦だが、4位にはフェラーリ488GT3、5位にはアウディR8GT3が入るなど、上位でフィニッシュ。毎戦優勝候補が予想できないほどの激戦が繰り返されるGT300クラスであることから、今後の展開はまさに目が離せないといったところ。次戦の富士ラウンドも注目したい。
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