BMWのピュアEV戦略が加速する!
BMWジャパンは11月4日、ピュアEVの「iX」「iX3」を発表した。iXは、BMWiブランドのフラッグシップで、iX3はミドルSUV(SAV)であるX3をベースにピュアEV化したモデルだ。
発表会では冒頭に同社代表取締役社長のクリスチャン・ヴィードマン氏が挨拶を述べた後、BMWブランド・マネジメントディビジョン/・プロダクトマーケティング・シニアマネージャーである佐伯 要氏が製品のプレゼンテーションを行い、同ディビジョン本部長の遠藤克之輔氏がこの2モデルの発売に併せ、BMWジャパンが国内最大級のソーシャルデザインをテーマにした東京・渋谷の都市フェス「ソーシャルイノベーションウィーク2021」に協賛するとともに、渋谷区とのコラボイベントの実施を発表した。
ここではまず遠藤克之輔氏のMCにより、渋谷区長の長谷部 健氏とソーシャルイノベーションウィーク2021のエグゼクティブプロデューサーである長田新子氏を招きトークショー開催。BMW iXを「渋谷未来デザイン」のデザイナーらに乗ってもらうことで、社会問題を解決する「未来アイディア会議」を定期開催することをアナウンス。それに併せてお二方にBMW iXのキーの贈呈も行われた。
この渋谷区とのコラボは多彩に展開しており、ペイントアーティストの佐々木香菜子氏や、写真家/映像監督のレスリー・キー氏、俳優/映像監督の安藤政信氏がBMW iXにインスパイアされて生み出したアート作品を「THE iX SHIBUYA WALL JACK」と題し、渋谷駅周辺の13か所に展示。彼らの作品を紹介するとともに、iXとiX3のデザインや世界観についてのトークショーも行われた。
今回発表された2モデルのうち、iXはiX xDrive40とxDrive50の2モデル展開。各々450kmと650kmの航続距離をマークする。デザインについては、フロントのキドニー・グリルを大型化し、キャラクターを強調するとともに、同社のラインアップ中最もスリムなヘッドライトのデザインを採用することで次世代のイメージを彷彿。リヤではヘッドライト同様に薄くシャープなリヤ・ライトを採用しデザインの一体感を表現しつつ、エアロダイナミクスを追求したディフューザーや、ワイドトレッド化により存在感をアピールしている。
インテリアでは、BMWのモデルとしては初となるメーター・パネルとコントロール・ディスプレイを一体化させることで、デザインを際立たせていると共に、形状を湾曲したカーブド・ディスプレイとすることで、操作性、視認性を向上。多くのボダン類を廃止し、送風口をスリム化することで、運転席回りをすっきりとさせつつ、BMW特有のiDriveコントローラーを他モデル同様に装備することで、抜群の操作性を誇っている。
また、六角形のステアリング・ホイールを、BMWモデルとして初採用するなど、革新性も表現。シートはヘッドレスト一体型タイプを採用し、大人5名乗車でも、後席においてもゆったりとした室内空間を誇るなど、上質なラウンジで過ごすようなリラックスした空間を提供した。さらには、ファースト・クラス・パッケージをオプション装備することで、電動シートの調整スイッチ、スタート/ストップ・ボタン、iDriveコントローラー等はクリスタル性となり、未来感溢れる演出も可能だ。
充電テクノロジーも最新のシステムが採用されており、急速充電器では最大150kW、自宅や公共の普通充電の設備では最大11kWでの充電が可能。150kWの急速充電利用時は、僅か40分以内で約80%までの充電が完了し、約500kmもの長距離走行を実現。僅か10分の急速充電では、約100kmもの航続可能距離を伸ばすこともできる計算だ。また普通充電においても一晩(約7時間)で満充電に達する。
最上級グレードとなるiX xDrive50は、前輪を最高出力190kW、最大トルク365Nmを発揮する電気モーターと、後輪を最高出力230kW、最大トルク400Nmを発揮する電気モーターを組み合わせ、システム・トータルでの最高出力は385kW、最大トルクは765Nmを発生。リチウム・イオン電池の容量は303Ahで、一充電での航続距離は650km、交流電力量消費率は190Wh/kmとなっている。
一方でエントリーグレードとなるiX xDrive40は、前輪を最高出力190kW、最大トルク290Nmを発揮する電気モーターと、後輪を最高出力200kW、最大トルク340Nmを発揮する電気モーターの組み合わせで、システム・トータルでの最高出力は240kW、最大トルクは630Nmを発生。リチウム・イオン電池の容量は232Ahで、一充電での航続距離は450km、交流電力量消費率は183Wh/kmだ。
その他走行状態に合わせ、常に最良の車両地上高を保つ「4輪アダプティブ・エア・サスペンション」や後輪操舵システムの「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」、アクティブ・クルーズ・コントロールをはじめとする先進の運転支援技術やAmazonが提供するクラウドベースの音声サービスである「Amazon Alexa」など、最新の機能も装備されている。
価格は以下の通り。
公式ページ https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/bmw-i/bmw-ix-new/2021/bmw-ix.html
一方、既存のミドルサイズSUV(SAV)のX3をベースにピュアEV化されたiX3は、エクステリアのロゴやキドニー・グリルまわり、リヤ・スポイラーの一部やスタート/ストップ・ボタン、シフト・ノブ周辺等に、ブルーのカラーリングが施され、通常のX3とは異なる存在であることを主張。
充電技術では、急速充電器で最大80kW、自宅や公共の普通充電の設備では最大9.6kWでの充電が可能。80kWの急速充電利用時は、僅か70分以内で約80%までの充電が完了し、僅か10分の急速充電では、約80kmもの航続可能距離を伸ばすこともできる。普通充電においては、一晩(約8時間)で、0から100%の状態まで、充電することが可能だ。
パワートレインには最高出力286ps、最大トルク400Nmのモーターを搭載、満充電での航続距離は450㎞(WLTCモード)をマークする。搭載されるモーターは1基で後輪駆動だ。
その他ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能やアクティブ・クルーズ・コントロールをはじめとする先進運転支援システムなども標準装備。
コネクテッド・ドライブやインテリジェント・パーソナル・アシスタント、Amazon Alexaといった最新の機能も搭載されている。
価格は以下の通り。
公式ページ https://www.bmw.co.jp/ja/all-models/x-series/iX3/2021/bmw-ix3-highlights.html