【国内試乗】完売必至のラストカングー!「ルノー カングー ディーゼルMT」

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最終モデルと言うだけでも注目されるのに、さらに限定車にしてディーゼル+MT搭載というマニアックな仕様のラストカングーが登場。最初で最後のディーゼルモデルにはどのような価値と魅力があるのか?

ファン垂涎のカングーが最終限定モデルで登場

本国フランスでは郵便屋さんのアシとして風景に馴染んでいるカングー。ディーゼル+MTという組み合わせも本国らしさが漂っている。黒いスチールホイールもむしろお洒落。

まるで国産車のように日本市場に馴染んでいるルノー・カングー。今回試乗したモデルはカングー・リミテッド ディーゼルMT。車名を聞いただけで、限定400台というラストカングーのあらかたの素性はわかってもらえると思うが、特に注目すべきは、現行の正規輸入車としては最初で最後のディーゼル+MTという点だろう。 以前から輸入車のディーゼル+MTという組み合わせは、一部のマニアから熱狂的に支持されていた。特に商用車出身のカングーの場合、燃料代が安く、荷物満載時でもよく走るディーゼルは歓迎されるだろう。ちなみにリミテッドディーゼルMTのWLTCモード燃費は19km/Lを記録。

コクピットの造形はルノーらしい曲線で溢れているが、質感は樹脂そのものでザ・商用車。ナビ画面は小さめかつ少し遠め。スチールホイールはセンターキャップもボルトも黒。

見た目の部分で特にディーゼルを感じさせる個所はないが、限定車の特別装備として、スチールホイールが装着されている。ディーゼルMTと〝テッチン〞は、まさにファン垂涎の組み合わせである。
室内の印象や操作系のフィーリングはこれまでどおりのカングーだが、やはりディーゼルとの相性はいい。1.2Lのガソリンでもよく走るカングーだが、1.5Lのディーゼルは街中で少しシフトをサボッても元気に走ってくれるし、高速では6速に入れっぱなしでゆったりと走ることもできる。

シートはファブリック基調のシンプルなもの。シートの質感はフランス的な柔らかさだが、ヘッドレストは少し硬めで現代風。リアシートの足元スペースもしっかり確保されている。

乗り心地に関しても、ディーゼル搭載で少し重くなったことが効いたのか、よりストローク感を感じさせてくれ、カングーらしさが凝縮されている感がある。
本国では6月に新型が発売されているカングーだが、このクルマのフランス車らしさや簡素な部分に惚れこんでいるのであれば、新型よりも最終限定車がお薦めであることは言うまでもない。
今現在カングーを所有している人ですら注目せずにはいられない1台だが、残念ながらすでに完売とのアナウンスが届いている。

【Specification】ルノー カングー リミテッド ディーゼル MT
■全長×全幅×全高=4280×1830×1810mm
■トレッド(前/後)=1520/1535mm
■ホイールベース=2700mm
■車両重量=1520kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ディーゼルターボ/1460cc
■内径×行径=76.0×80.5mm
■最高出力=116ps(85kW)/3750rpm
■最大トルク=260Nm(26.5kg-m)/2000rpm
■トランスミッション=6速MT
■燃料タンク容量=60L(軽油)
■燃費(WLTC)=19.0km/L
■サスペンション=前:ストラット、後:トレーリングアーム
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ディスク
■タイヤサイズ(ホイール)=195/65R15(6.0J)
■車両本体価格(税込)=2,820,000円
公式ページ https://www.renault.jp/car_lineup/kangoo/index.html

フォト=篠原晃一 K.Shinohara ル・ボラン2021年10月号より転載

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