新型「パスファインダー」は284ps/351Nmを発揮する3.5L V6エンジンと新型9速ATを搭載。「プロパイロットアシスト」をはじめ先進運転支援機能を積極的に導入
2月5日、日産自動車は大型SUVの「パスファインダー」をフルモデルチェンジし、2022年モデルとして今夏より北米市場で販売を開始すると発表した。
パスファインダーは、かつて日本でも「テラノ」(初代は1986年誕生)の名前で販売されていたSUVで、日本で販売終了した後も北米などの海外では現役を継続しており、2012年には4代目が登場。このたび発表された新型は5代目となる。
北米日産で製品企画およびサービス企画を担当するジャレッド・ハスラム理事は、新型を次のように紹介。
「初代モデルの発売から35年を経て『パスファインダー』は、今までのモデルチェンジで進化した特徴を残しつつ、パスファインダーの原点である頑丈さに磨きをかけました。現代の大型SUVオーナーは日々の冒険において、家族の安全と快適さをサポートする最先端技術だけではなく、力強さと耐久性を併せ持つクルマを求めています。そして、新型『パスファインダー』は、そのご要望にお応えできるモデルです」
エクステリアデザインは、力強いフロントフェイスや安定感ある佇まい、厚みあるブリスターフェンダーに加え、さらに短くなったフロントオーバーハングなど、力強さと性能を表現するため、細部まで入念に設計。
初代パスファインダーへのオマージュとして、スリースロットグリルと組み合わされたVモーショングリル、C字型のヘッドライト、流れるようなルーフラインなど、ひと目で日産車とわかるデザインを取り入れているのも特徴。Cピラーにはパスファインダー初となる2トーンカラーを採用したことなどにより、SUVらしさを演出。また、リヤ部分は初代モデルを彷彿とさせる、スクエア形状のデザインが用いられている。
インテリアでは12.3インチのデジタルディスプレイを新たに採用したほか、10.8インチのヘッドアップディスプレイや9インチのカラータッチスクリーンセンターディスプレイも装備。インターロッキングデザインのサイドベントとドアフィニッシャーは、頑強さを印象付けるディテールだ。そして、電動シフターの採用により「ブリッジ」形状のセンターコンソールの下部に収納スペースを設けることで、実用性も高めている。
大型SUVを求めるユーザーとって、シートアレンジの自由度は重要な要素。標準モデルは乗車定員を8名とする一方、パスファインダーとして初めて2列目にキャプテンシートを採用したグレードが設定された。脱着可能なセンターコンソールを工具なしで取り外し可能にすることで、多彩な使い方をサポートする。
パワートレインは284ps/351Nmを発揮する3.5L V型6気筒エンジンに、新型の9速ATを組み合わせたことで、滑らかでありながら力強くダイレクトなレスポンスを実現。合流時など速度を上げたいシーンでは思い通りに加速し、登り坂でも不用意なエンジン回転数変動を抑えるなど、いかなるシーンでも快適で力強くドライブすることができる。
4WDモデルは、7種類のモードを選択できるドライブ&テレインモードセレクターを備えた新型インテリジェント4WDを搭載。ダイレクトカップリング式の4WDシステムは、油圧でクラッチを制御することによりパワーを伝達し、トラクションが低いシーンでも4輪の駆動力をしっかりと路面に伝える。モードは「ノーマル」、「スポーツ」、「エコ」、「スノー」、「サンド」、「マッド/ラット」、「トーイング」から選ぶことができ、モードを切り替えるとポップアップ通知でメーターに表示される。
グレードは「S」、「SV」、「SL」、「プラチナ」の4種類を設定。すべてのグレードに、日産セーフティシールド360が標準装備された。これは、歩行者検知機能を備えたインテリジェント・エマージェンシーブレーキやブラインドスポットワーニング、リヤクロストラフィックワーニング、レーンデパーチャーワーニング、ハイビームアシストなどで構成されている。さらにインテリジェント前方衝突予測警告、インテリジェントドライバーアラート、リヤドアアラートも標準装備。このほか、ブラインドスポットインターベンション、インテリジェントレーンインターベンション、トラフィックサインレコグニションがオプションで選択可能となっている。
「SV」と「SL」グレードにはさらに、同モデル初となる日産の先進運転支援技術「プロパイロット・アシスト」を搭載。ステアリング制御とインテリジェントクルーズコントロールの組み合わせにより、高速道路において巡行時から渋滞時まで、アクセル、ブレーキ、ステアリングを統合制御することで運転をサポートする。
「プラチナ」グレードには、「プロパイロット・アシストwithナビリンク」を装備。ナビゲーションの地図情報を活用して、前方のカーブや分岐合流点に合わせてスムーズに車速を調整するとともに、高速道路の出口での減速等も支援する。