WRCの今季最終戦となる第7戦ACIラリー・モンツァでR-GTカテゴリーを制覇
アルピーヌはこのほど、12月3〜6日にイタリアで開催されたWRC(世界ラリー選手権)の最終戦となる第7戦ACIラリー・モンツァにおいて、「A110ラリー」がR-GTカテゴリーでクラス優勝したことを発表した。
1973年、世界各地で開催されてラリーレースがFIA(国際自動車連盟)のもとに一本化され、WRCがラリー競技の最高峰を決めるレースとして始まった。その開幕戦となったラリー・モンテカルロを制したのが、アルピーヌの旧型A110だった。それから47年を経て、ミッドシップモデルとして生まれ変わった現行のA110が、WRCの舞台で再び勝利したのである。
マシンはアルピーヌのレーシングマシンを手がけるシグナテック・オートモビルズが、R-GTカテゴリー向けに開発。悪天候のなか、ドライバーのピエール・ラグ選手とコドライバーのジュリアン・ペセンティ選手は、91号車でラリー・モンツァに挑んだ。
ラグ選手はペセンティ選手のナビに支えられ、とてもトリッキーなコースでもA110ラリーの敏捷性を巧みに引き出し、ライバルとなる同カテゴリーのアバルト124ラリーやポルシェ911 GT3カップといったライバルを蹴落とし、見事クラス優勝を手に入れた。これで1956年にジャン・レデレが創設したアルピーヌは、レースシーンで新たな歴史を刻んだことになる。
ピエール・ラグ選手は次のようにコメントしている。
「なんて週末、なんてテリー、そしてなんという結果でしょう! WRCで初めてA110ラリーをドライブすることができてとても光栄です。初めてのWRC、そしてこのマシンで迎える初戦でしたので、大きな期待は持てませんでした。激しい雨を含む変わりやすい天候、そして山の片側から反対側へと絶えずタイヤのグリップが変化しました。SS5では金曜日(4日)に起こった2度のパンクで2分半以上を使ってしまいましたが、これだけで週末を乗り切ることができました。始める前は勝てると思っていませんでしたが、アルピーヌA110ラリーは私に自信を与えてくれるマシンでした」
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