【比較試乗】「DS3クロスバック vs フィアット500X vs VW Tクロス」小さくたって存在感は唯一無二。個性派スモールという選択

飛ばすほどに輝きを増す500Xスポーツ

機能面では素晴らしくまとまっているTクロスだが、インテリアはちょっとばかり子供っぽい。ドイツ人のカラーセンスには本当に驚かされるけど、黒みがかったオレンジ(やブルー)のインパネは、毎日接するにはかなり若作りだ。

FIAT 500X SPORT/500Xスポーツは、その名のとおりスポーティなエクステリアや専用サスペンションが与えられた新グレード。ステアリングにも専用チューンが施されるほか、シート高を13mm低く設定することで運転感覚もスポーティに。パワートレインは1.3L 4気筒ターボ+6速DCT。

そんな気持ちを察したかのように、フィアット500Xは室内をスタイリッシュにまとめていた。これぞ輸入車を買う醍醐味! といえる、美しい仕上がりである。基本造形は標準モデルと共通だが、「スポーツ」はダッシュボードをダークグレーにカラーリング。それだけでファニーな印象が、グッと大人っぽくなる。

FIAT 500X SPORT

FIAT 500X SPORT

スポーツサスを備える乗り味は3車中でもっともがっしり・どっしり。ステアリング応答性には“ため”がなくスポーティだ。筆者は標準仕様の柔らかくも奥深いロードホールディング性能にフィアットらしさを強く感じるのだが、一般的にはこの方がイタリア車をイメージしやすいかもしれない。

FIAT 500X SPORT

FIAT 500X SPORT

1.3L直列3気筒ターボは今回一番の力持ちだが、1440kgの車重と6速のギアリングが影響しているのだろう、出足はやや鈍め。低速域ではタイヤの転がりの良さを利用して、そつなく速度を乗せて行く走り方が主体となる。

FIAT 500X SPORT

FIAT 500X SPORT

しかし、いざアクセルを踏み込めば、ターボブーストとともにエンジンが高回転まで回り、俄然走りが楽しくなる。飛ばすほどにしなやかささ出てくる足まわり。この安定感にはもっとパワーが欲しくなり、500Xにアバルト仕様があったらいいのに! と思った。

FIAT 500X SPORT

FIAT 500X SPORT

スポーティな外見と走りを得たことで、500Xの魅力はより明確になった。この“大きなチンクェチェント”を元気に、そしてスマートに転がせば、毎日を前のめりに生きられそうな気がする。

フォト=柳田由人/Y.Yanagida ルボラン2020年12月号より転載

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