オススメグレードから詳細解説、歴史、中古車情報などメルセデス・ベンツCクラスのすべてがわかる!【一車種徹底研究】

(グレード別解説・オススメグレード) 標準モデルからAMGまでの広範囲展開で、悩ましいベスト選び

ここからは、2020年5月現在のCクラスセダンをベースに、豊富にラインアップされているグレードの詳細を整理・確認して、Cクラスのベストバイを探ってみることにしよう。なおステーションワゴンの価格は、おおむねセダンの20〜25万円高となる。

・C180/C180アバンギャルド(セダン/ステーションワゴン)

現行型Cクラスのベースグレードは、「C180」だ。エンジンは156psを発生する1.5L直4DOHCターボで、価格は489万円(税込。以下同じ)。500万円を切る唯一のCクラスでもある。その上は530万円の「C180アバンギャルド」で、こちらも搭載するエンジンは同一。外観上では、後者が5本スポークの17インチホイールなので見分けがつく。「無印」のC180でもフル装備なのは言うまでもないが、無印には18インチホイールやスライディングルーフのオプション設定が無く、インテリアでは、シートがファブリックシートに、パワーシートがメモリー無しに、車内を彩るアンビエントライトが未装備となる。一方で、セーフティに関する装備はオミットされない。

無印C180は受注生産なので、事実上のベーシックグレードは「C180アバンギャルド」ということになる。C180アバンギャルドではシートもツインレザーシートになるため、両グレードの価格差41万円は決して高くなく、実際に買うならC180アバンギャルドが賢明だ。あえて16インチのフィンスポークホイールに布シート、という「ベーシック感」を好む人には、ツウ好みの仕様といえる無印C180がむしろ良いかもしれない。

・C200ローレウスエディション/C200 4MATIC ローレウスエディション (セダン/ステーションワゴン)

メルセデス・ベンツがグローバルパートナーを務める「ローレウス・スポーツ財団」は、スポーツを通じて社会貢献活動を行う慈善団体である。その名を冠した特別仕様車が「ローレウスエデョション」で、AMGスタイリングパッケージのエクステリアとブラックアッシュウッドインテリアを持ち、18インチホイール、スポーツサスペンション、マルチビームLEDヘッドライトなどが奢られる。また、駐車時の運転支援機能(パークトロニック、ドライブアウェイアシスト、リアクロストラフィックアラート)も搭載。C200はパワートレーンがマイルドハイブリッドとなるのは前述の通りだ。エンジンは184ps を発生する1.5L直4DOHCターボで、BSG自体も10ps/38Nmの最高出力・最大トルクを持つ。C200には4MATICも設定しており、価格はC200ローレウスエディションが613万円、C200 4MATIC ローレウスエディションが641万円となっている。

・C220dローレウスエディション(セダン/ステーションワゴン)

現行型Cクラスの魅力のひとつが、ディーゼルエンジン搭載グレード「C220d」だ。2018年以降に新規投入された2L直4DOHCディーゼルターボエンジンは、従来の2.1L版よりもさらに音が静かになり、最高出力も24psアップの194psを得ている。装備面ではC200ローレウスエディションに準じ、価格は639万円。

・C350eアバンギャルド(セダンのみ)

プラグインハイブリッド(PHEV)の「C350e」には、2L直4DOHCターボ(211ps)エンジンとブースト機能付き電気モーターを搭載。システム全体での合計出力は320psに達する。C350eはセダンのみでの設定で、価格は686万円。外観はC180と同じ「非AMG」デザインで、装備はC200ローレウスエディションに近いが、サスペンションはC180アバンギャルドなどのアジリティコントロールサスペンションを持つ。独自デザインのハイグロスブラックペイント18インチホイールや、ブラウンウォールナットインテリアトリムなどは、他のグレードでは見られないC350eだけの個性だ。

・メルセデスAMG C43 4MATIC(セダン/ステーションワゴン)

いよいよここから先はメルセデスAMGのハイパフォーマンスモデルになる。「C43 4MATIC」は3L V6ツインターボを載せ、最高出力は一気に上がって390ps。駆動方式はフルタイム4WDの4MATICである。外装はAMGのスタイリングになり、マットブラックペイントの19インチホイール、AMGスポーツサスペンション、AMGトランクリッドスポイラー、AMGエグゾーストシステム、AMGロゴ付きブレーキキャリパーなども付与される。価格も一気に300万円ほどアップ。1000万円をわずかに切る987万円となる。

・メルセデスAMG C63/C63S(セダン/ステーションワゴン)

C43の上をいく「C63」では、専用エクステリアのほかに、AMG強化ブレーキシステム、電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフ、AMGスポーツシートなど走りに特化した装備が追加され、エンジンも4LのV8が押し込まれる。チューニングによって476psのC63と、510psのC63Sを設定しており、C63SではさらにAMGレッドブレーキキャリパー、AMGダイナミックエンジンマウント、AMGスポーツエグゾーストシステムなどが備わる。価格はそれぞれ1271万円/1447万円。

・ベストバイCクラスはどれ?
エンジンバリエーション・グレード構成が多いCクラス。C180とメルセデスAMG C63Sとの価格差は、1000万円近くなるのは驚きである。これは、前回お送りした3シリーズの524万円差よりもはるかに大きい。また、メルセデスAMGは性能だけでなく価格帯も別物なので、同じ「現行型Cクラス」の傘の下にいるが、C180やC200を選ぶユーザーの対象にはなりにくいはずだ。

そうなると、現実的で懸命な選択は、価格と装備のバランスが良く、お買い得感が高いC180アバンギャルドということになると思う。ノーマル状態ではシートヒーターやパークトロニック、プライバシーガラスなどが装備されないので、これらをパックにした「ベーシックパッケージ」、もし外観をAMGに準じたスポーティなスタイルにしたければ、「AMGライン」のオプションを選ぶことも可能で、好みに応じた選択の幅が広いのも嬉しい。

・C200・C220d・C350eならどれを選ぶ?
マイルドハイブリッドのC200はお買い得・かつスポーティなローレウスエディション、220dでは病みつきになりそうな加速が味わえる最新のディーゼルエンジンを搭載する。しかも、これも魅力的なローレウスエディションだ。プラグインハイブリッドのC350eは、大排気量エンジン並みの強大なトルクを誇り、非AMG系Cクラスのトップモデルにふさわしい動力性能を持つ。価格はそれぞれ613万円・639万円・686万円である。

この中で特に迷いそうなのがC200とC220d。装備も同等、外観も同等だ。参考までに、国土交通省審査値の燃料消費率は、C200がJC08モード12.9km/L、C220dはWLTCモード18.9km/Lとなっている。測定方法が異なるので一律の比較はできないが、C220dの燃費が良いことに変わりがない。例えば、審査値を燃費計算の根拠として年間1万キロ乗る場合、ハイオクの価格を140円・軽油価格を100円と仮定すると、C200の燃料代は年間約10.8万円、C220dでは半額以下の5.3万円となり、その差は5.5万円にもなる。C200とC220dの価格差は26万円なので、単純計算なら約5年で差額を回収できるが、選択の決め手で重要なのはむしろそこではなく、スムーズで速いガソリン+マイルドハイブリッドか、力強く燃費も良好、日々の燃料代が安いディーゼルか……という、好みの領域にあると思う。それほどにこの2車は乗り味が異なり、悩ましい選択が迫られるのだ。ぜひディーラーで乗り比べていただきたい。なお筆者は、素晴らしい出来のディーゼルエンジンを積むC220dを推す。

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2020/06/04 12:00

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