再びフラット6が投入される意図とは?
ときに、なぜ再びフラット6そしてNAなのかという疑問は多くの人が抱くことだろう。これは燃費や排ガスの測定において、より実地的な扱いに近いRDE(欧州排ガス規制)の考え方が重視されつつあることと関係している。
低速&高負荷的な領域の効率が重視される直近のモードでみれば、過給の上下動に比例して燃費が二次曲線的に動くターボよりも、負荷に対する推移が線形的なNAの方が結果は読める、あるいは安定しているということにポルシェの側が再び可能性を見出しているというわけだ。
この4LユニットはさすがにGT3ほどのカミソリ級とはいかずとも、絶滅が危惧される他社のNAユニットに比べても劇的なレスポンスと高回転域のパワーのノリの良さを、低回転域の従順さと両立させている。特にアイドリングから1300rpm付近という、従来の4気筒が振動面で苦手とするゾーンのフレキシビリティは歴然で、住宅街や商店街、交差点の右折時といった微低速のコントロール性が求められる状況での運転しやすさは特筆点といえるだろう。この新しいGTSは当初6速MTのみの設定となるが、この柔軟性があれば3ペダルでの操作もまるで苦にならない。むしろ好事家のためにMT縛りにしておいてもらってもいいかと思うほどだ。
この車格に4Lとあらばもちろん回さずとも充分な蹴り出しをみせてくれるものの、このエンジンの真骨頂はやはり高回転域を多用してのスポーツドライビングにある。7000rpmオーバーまでパワーをしっかり乗せながら軽々と滑らかに吹け抜くフラット6の味わいは、やはり他類なきものだ。もちろん911への搭載も難しくはないだろう、このエンジンが今後のポルシェのスポーツラインの主軸になるか否かは定かでない。少なくとも現状はこのエンジンを得たGTSが俄然輝ける選択肢となったことは間違いない。
■関連記事
- ポルシェのデザインスタジオの舞台裏を独占取材! ポルシェの”クルマづくり”のインスピレーションの源。
- 「911ダカール」の生産終了記念、特別なデザインで輝く「ポルシェ911ダカール・ゾンダーヴンシュ」を製作
関連記事
新たに2バージョンが加わり、11のファミリーが完成! 新型ポルシェ「タイカン4」「タイカンGTS」の予約受注開始
ニューモデル
2024.11.13
「ポルシェ963」のサクセスストーリー! 「ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ」が7つのタイトルを獲得
ポルシェ
2024.11.11
ポルシェ専門誌『ORIGINALE』が10周年に。記念号は、伝説の名車とそのオリジナルパーツの物語を100P以上で特集
ニュース&トピックス
2024.11.11
「マカン」が東京マラソン2025を先導!ポルシェジャパン、東京マラソンとのオフィシャルパートナー3年契約を締結
ニュース&トピックス
2024.11.07
愛車の売却、なんとなく下取りにしてませんか?
複数社を比較して、最高値で売却しよう!
車を乗り換える際、今乗っている愛車はどうしていますか? 販売店に言われるがまま下取りに出してしまったらもったいないかも。 1 社だけに査定を依頼せず、複数社に査定してもらい最高値での売却を目 指しましょう。
手間は少なく!売値は高く!楽に最高値で愛車を売却しましょう!
一括査定でよくある最も嫌なものが「何社もの買取店からの一斉営業電話」。 MOTA 車買取は、この営業不特定多数の業者からの大量電話をなくした画期的なサービスです。 最大20 社の査定額がネット上でわかるうえに、高値の3 社だけと交渉で きるので、過剰な営業電話はありません!
【無料】 MOTA車買取の査定依頼はこちら >>