アフターホイール市場で高いシェアを誇る「マルカサービス」。安全性とデザイン性を高次元で融合させた「MID」をコンセプトにフラッグシップモデル「RMP」を展開。今回は同モデルの新作を紹介しよう。
さりげない小技を盛り込んでいる
マルカサービスは老舗サプライヤーとして40年以上、いつも足もとから日本のカーライフを支えてきた。近年、その立ち位置を活かしてさらに活動の幅を拡げる。製品開発の過程において国内外のあらゆるマイスターと手を組み、最先端かつ丹念な開発技術を駆使したMID(マルカ・インテリジェント・デザイン)が好調だという。中でも普遍的造形をブラッシュアップするRMP(リ・マスターピース)群に注目したい。
クラシックメッシュの交点にできるポケットをアレンジ。また、アルミをプレス成型し、ヘアライン加工とマット処理でシンプルながら大人のプレミアム感を演出している。
一例として今年の東京オートサロンで発表されたRMP 720Fを取り上げる。いつの時代もスポーツホイールの定番だった7交点メッシュ(2×7本スポーク)に挑んだ新作だ。各交点をセンター寄りに置くことで伸びやかで印象を訴えかけ、逆にリムからの立ち上がりを含む各スポークを直線的なラインでつないで硬派な雰囲気も両立させる。ショートカービングリップリムと呼ばれるフランジのリップ形状もシャープで、光の当たり方によって様々な表情をみせる。センターを取り囲むX交点ポケットやセンターポケットなど、さりげない小技も盛り込まれる。姿カタチを俯瞰すると定番デザインながら、随所にアレンジが加わり新鮮な表情へと導いた。
リムからの立ち上がりを直線的なラインで描くことでシャープな印象に。またしっかりとセパレートされた立体構成にすることで、マルチピース感を演出する。
もちろんMIDを含むマルカサービス全体の理念が、ホイールとしての性能を底上げしてこそ得られる安全性の追求である。生産は海外ながら、日本国内でJWL基準を上回る独自の品質確認試験を実施し、ことあるたびの抜き打ち検査も欠かさない。RMP 720Fにもその考え方は反映される。そもそも7交点メッシュは応力分散の面で有利という部分に価値を見出し、その上で各交点にRMP独自のトラペゾイド形状を盛り込むなどのアイディアも盛り込む。デザインと機能、その双方の面においても720Fは「傑作を再構築する」というリ・マスターピースの名に相応しい存在である。
RMP 028Fや025Fの共通のアイコンである股部のトラペゾイド形状を採用。応力をストレスなく逃がし、スポーティホイールの機能美を追求している。
お問い合わせ
マルカサービス 052-398-3406 www.marukaservice.com/