1950年代にボダムの創業者ピーター・ボダムが初めて開発したコーヒーメーカー「PEBOサイフォン式コーヒーメーカー」が、電気式となって新たに誕生した。使い方は水と挽いたコーヒー豆を入れて電源を入れるだけ。科学実験のようなサイフォン式な抽出によって美味しいコーヒーが出来上がるのだ!
※この記事はル・ボラン2018年3月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
ボダム/イーペボ
寒さが厳しくなると、自宅でくつろぐコーヒータイムが何よりのリラックスになる。最近コーヒーはより身近な存在になっているようだ。街中にもチェーン店だけでなく、こぢんまりとしたスタンドタイプや、スタイリッシュなカフェを多く見かける。喫茶店世代には羨ましい限りだ。
かつての喫茶店の店内は、煮しめたような色合いに、カウンター越しにはたいていヒゲを生やしたマスターがいた。年齢だけはもうそちら側だけど、いまの自分にあんな落ち着いた風格はない。そんな雰囲気を演出する小道具のひとつがサイフォンだ。
コーヒーを淹れる仕草はまるで実験する科学者のようでもあり、演出効果は抜群。味も特別に感じたものだ。だがそれだけ淹れ方も難しく、布や紙のフィルターの手入れや掃除も大変そうで、サイフォンを手にする機会はなかった。それを自宅でも簡単に楽しめるようにしたのがボダムの「イーペポ」だ。
電気式にすることでほぼ全自動でサイフォン式コーヒーが楽しめる。淹れ方はいたって簡単で、ジャグに適量の水を入れ、ベースにセットし、上部のファンネルにコーヒー粉を入れる。あとはスイッチを入れるだけ。沸騰した湯がファンネルに上がり、コーヒーを抽出する。4分すると自動的に電源が切れ、圧力差によりコーヒーがジャグに戻る。ファンネルの蓋はひっくり返せばキャッチャーになり、ファンネルの置き場にも困らない。
直火式のような複雑な工程や技術もいらないし、これなら食卓でも淹れることができる。その様子は見ていても楽しいし、使っていない時もユニークな球体状のデザインは食卓のインテリアにもなる。
気になるフィルターの手入れも樹脂製なので水洗いするだけだ。放射状に刻みが入っただけにも関わらず、細かなコーヒー豆や雑味まで濾すと感心してしまう。そんな独自の仕様も半世紀以上に渡ってサイフォン式コーヒーメーカーを手がけてきたノウハウだ。
完成したコーヒーはフレンチプレスのようなオイルは除きつつ、ドリップ以上に豆の深みが残る。両者の中間といった味わいか。沸騰したてのアツアツの状態から温度変化に応じて味も変化し、これもサイフォンで淹れたコーヒーならではの醍醐味だ。自宅で楽しむことはもちろん、マグカップに入れれば出先でも味わえる。温もりのコーヒーに寒風のドライブも楽しくなるはずだ。
bodum/ePEBO
サイフォン式コーヒーメーカーは、挽いたコーヒー豆と水を入れて、電源を入れるだけ。科学実験を連想させるサイフォン式独特の抽出過程は、見ているだけでも楽しい。また、ボダムの全てのコーヒーメーカーにも共通する一番の特徴なのが、ペーパーフィルターや布フィルター、カプセルを使用しないこと。通常のサイフォン式コーヒーメーカーのように布や紙フィルターを使用しないので、ゴミが出ないのはいうまでもなく手入れが簡単で、アロマやコクを逃さずコーヒーオイルもしっかり抽出して香り高い美味しいコーヒーを作ることができる。さらに、火を使わないので、ご家庭で、みんなでコーヒーメーカーを囲い、コーヒーの抽出過程を楽しめるというのも嬉しいポイントだ。価格:30,000円(税抜)
●問い合わせ先:ボダムジャパン/TEL:03-5775-0681 https://www.bodum.com/jp/ja/
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