ベルリン、ハノーバー、ハンブルグなどが次期開催候補に。ドイツ自動車工業会が表明
欧州を代表するモーターショー、フランクフルト・ショーが2021年の開催地を返上することになりそうだ。パリ・サロンと1年おきで、68年にわたってドイツ経済の中心地であるフランクフルト市の見本市会場(メッセ)で開催されてきたが、主催するドイツ自動車工業会(VDA)が他の候補地に移すことを表明。2021年はフランクフルト市以外で開催されることがほぼ本決まりとなった。
VDAは以前からドイツ国内でのモーターショー開催に関して新たな候補地を募集していたようで、今年1月にはベルリン、フランクフルト、ハンブルグ、ハノーバー、ケルン、ミュンヘン、シュツットガルトの7市がプレゼンテーションに参加。その後の審査を経て候補地はベルリン、ハンブルグ、ミュンヘンに絞られ、3-4月には2021年秋の開催地を決めるとしている。
これまで開催してきたフランクフルト市のプレゼンも印象的ではあったが、最終的に候補地から外れたとVDAは説明しており、フランクフルト・ショーの名はひとまず消えることになる。ドイツの経済および金融の中心地であるフランクフルトが落選となったのは意外だが、このところフランクフルト・ショーも出展社の減少や来場者の減少に見舞われており、VDA側も何らかの抜本策を、と考えた結果だろう。
ドイツ国内での開催地変更なので大きな影響はないだろうという見方の一方で、
フランクフルトに拠点を置く外国メーカーは少なくなく、
2021年に向けて対策を考える必要もありそうだ。ただ、2019年のフランクフルト・ショーでは日本メーカーやフランスメーカーの出展も減っており、開催場所を変えたからといって盛り上がりが戻るかどうかは分からない。お膝元のドイツメーカーのさらなる協力体制強化も欠かせないだろう。
今年10月に開催される商用車ショーは予定通りハノーバーで開催され、二輪車ショー(インターモト)もケルンでの10月開催が決まっている。果たして2021年のショー開催地はどこになるのか、そしてどんな趣向が凝らされるのか、前向きな気持ちで楽しみに待つとしよう。
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