コンパクトハイパフォーマンス4WDとして世界のトップに君臨するクルマ

電子制御システム「AMGダイナミックセレクト」をレースモードに、ESCをオフにして走らせてみると100Rのコーナーでは軽いリアのテールアウトが起こり、フロントタイヤへのダメージを抑えながら、かつ痛快なコーナリングを披露してくれた。それでいながらリアのスタビリティが高く、そう簡単には滑り出さない。つまり、クルマが暴れまわることがないので、421ps／500Nmのパワーとトルクを安心して堪能することができるのだ。

一方、CLA45S 4マチック＋はA45Sの4ドアクーペバージョンだ。エレガントなエクステリアからは想像できないほどのハイパフォーマンスを披露する。セッティングによるものなのか、ボディタイプの差なのか、こちらの方がリアが動きたがる傾向があり、その気になって攻めると写真のような地味派手なドリフト姿勢に持ち込むことも可能だった。

でも個人的には、クーリングラップで試したAMGダイナミックセレクトに用意された「slippery」モードの、穏やかなパワー（トルク）の特性のがエレガントなCLA45Sによく合っていた。それにしても、エレガントさと狂気の2面性を持つユニークなキャラクターに驚かされた。

いずれにしても、もはやこの2台はエントリーAMGとは考えないほうが良い。コンパクトハイパフォーマンス4WDとして世界のトップに君臨するクルマであり、高性能4WDならではの走りの世界観を持つ。豪快無比な大排気量AMGとは別の魅力がある。

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