【比較試乗】「ポルシェ911 カレラ4S vs ランボルギーニ・ウルス vs ロータス・エヴォーラ vs シボレー・カマロ vs マツダ・ロードスターRF」世界中のアスリートたちが集結!

オススメのスポーツカーは?

シボレー・カマロSS/アメリカンスポーツもお忘れなく!(萩原秀輝)

アフォーダブルといっても、現実的に680万4000円は手が届きやすい価格じゃない。そこで、Uカーを狙ってみるか……みたいな自分ネタはさておき、たぶん少なくないクルマ好きにとってアメリカンスポーツは興味の対象ではなかったと思う。たとえば“どうせ大ザッパなんでしょ”とかね。
でも、そんな先入観は捨ててしまった方がイイ。6.2LのLT1型V8が発揮する453psは、高回転域に突入するとレーシングエンジン的な高密度感とともに官能を刺激する。もはやスタビリティ自慢の直線番長ではなく、コーナーを気持ちよく駆けぬけるハンドリングが実感できる。
まずは、興味を持ってみよう。その結果はどうでも、シボレー公式サイトに入るだけでも新しい発見があるはずだし、期待が外れることもない。

マツダ・ロードスターRF/スポーツカーの本質を再確認した(島下泰久)

さすがにここまで勝ち上がってきたスポーツカー達は、いずれも確かな実力、そして固有の魅力を備えている。正直、どれでも好きなのを選べばいいんじゃない? で済ませたいが、それもナンなので個人的な思いを述べると、改めて感心したのはエヴォーラとカマロの実力の高さと味の濃さである。
いずれも思い出しただけでも気分が昂揚してくるほど。メジャーな選択肢ではないが見逃すのはもったいないと改めて思う。同様に、今回見直したのがロードスターだ。いつでもどこでも、速く走らせてもゆっくりでも、1人でも誰かとでも、共に過ごす時間すべてが充実したものになりそう。誰かと競うのではなく、自分の世界を充実させるものだというスポーツカーの本質をこのクルマで再確認した。30年の歴史の積み重ねは伊達じゃないのである。

アルピーヌA110/エレガントな佇まいは他にはない魅力(石井昌道)

圧倒的な完成度を見せつける911を推すべきかどうか迷いまくったが、ドライビング・ファンに重きをおいてA110に軍配を上げることにした。ストリートで楽しむことを考えれば911でも速すぎ、A110もギリギリアウトぐらいに速いが、何とか許容範囲だ。ロードスターは速すぎなくていいけど、毎日乗ることを考えるともう少しだけ広さの余裕が欲しい。
またA110のシャシー性能は決定打だ。道が荒れるほど頼もしくなるしなやかで路面追従性の高いサスペンション、アンダー知らずな前後バランスのハンドリングなどはストリート向けスポーツカーとして理想的。ラリーシーンで活躍したオリジナルA110の精神が受け継がれているようにも思えるのだ。さらに、スポーツカーながらエレガントな佇まいは他にはない魅力となっている。

マツダ・ロードスターRF/ロードスターは現代の奇跡!(渡辺敏史)

スポーツカーといえば、とかく700psを超えるようなアルティメイトものが注目されがちだ。が、一方でアルピーヌA110のように程々のパワーを軽い車体で活かして気持ちよく走る的な企画も人気を集めるなど、意外や様々な手法が商業的に成立する最後の百花繚乱なのかもしれない。とはいえ難しい時が確実に近づく中、最も持続可能性の高いコンセプトといえばきしくも日本のマツダが30年前に世に蘇らせ、これまでまったくブレることなく継承され続けてきたライトウェイトオープンだろう。
クルマを取り巻く環境が劇的に変わる中、1トンのFRというパッケージだけでも貴重だというのに、回す罪悪感も和らぐ小排気量エンジンでも充実した速さも濃い対話も極上の開放感も味わわせてくれる。心底、ロードスターは現代の奇跡とさえ思う。

マツダ・ロードスターRF/ロードスターは運転技術を見直すきっかけに(渡辺慎太郎)

細かいことをツベコベ言うようで申し訳ないのだけれど、「お薦め」と「高評価」(と「自分の好み」)が一致するとは限らない。今回もまさにそうで、「お薦め」はロードスターだが「高評価」なら911である。
人に薦める以上、自分では到底買えないような値段のモデルはちょっと無責任だと思うので、そうなると迷うことなくロードスターである。クルマの出来もいいが、自分の運転スキルを見直すきっかけにもなるはず。電制デバイスが多いと、運転に隙があっても気が付かなくなってしまうからだ。ロードスターなら、クルマの運動特性と運転の基本が楽しく学び直せるに違いない。911は電制デバイスの効かせ方が絶妙だし、クルマと会話しながら運転ができる。このコミュニケーション能力の高さを凌駕するスポーツカーはいまだに存在しない。

ランボルギーニ・ウルス/初のSUVとしては100点では(山田弘樹)

お勧めの一台は、ランボルギーニ・ウルスだ。多くのプレミアムSUVがまだスポーツカーとSUVの境界線をさまよいながら躊躇しているなか、ウルスはもったいぶらずにランボルギーニとしての個性をドーン! と表現している。この潔さに匹敵するのはベントレー・ベンティガくらいなものだが、ウルスはランボルギーニの圧倒感を出すだけでなく、二枚目である。どうせならエンジンはV8ツインターボではなく、ウラカンのV10……いや、アヴェンタドールの自然吸気V12気筒を積んで欲しかった。
室内空間がここまでランボルギーニを全うしているのならボディ剛性だってもっと上げて、その運動性能をスポーツカー並みに高めて欲しかった。そんなことが言いたくなるほどウルスはよくできている。ランボ初のSUVとしては100点ではないか?

フォト=柏田芳敬/Y.Kashiwada ル・ボラン2019年11月号より転載

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