デビューから5年半の経過で値頃感が大幅アップ!
F8X系のMモデルは、モデル末期ということもあり熟成を極め洗練された走行性能が大きな魅力だろう。加えて、魅力的な限定モデルが複数存在し、選択の自由度が高いことも買い手としては嬉しい限りだ。良好な状態を保った個体を低価格で手にできるイマだからこそ、積極的に狙っていきたいモデルなのだ。
2017年5月に行われたフェイスリフトの内容
前期型のプライスは魅力的! しかもコンディションも良好
従来までのE9X系からF8X系へと進化を果たしたMモデルは、それまでのV型ユニットから決別して直列6気筒のツインターボエンジンを搭載してデビューした。
BMW謹製のエンジン技術はてんこ盛りで、高精度ダイレクト・インジェクション・システム、ダブルVANOS、バルブトロニックなど枚挙に暇がないが、結果的にターボユニットでありながら、最高出力の341psを5500〜7300rpmという高くて広いバンドで発生し、最高回転数の7600rpmまでキッチリとまわしきる。
ボディは、剛性を高めながらも低重心化が図られている。従来はクーペモデルにのみ採用されていたCFRP製のルーフはF80型M3にも採用され、プロペラシャフトもCFRPで軽量かつ高剛性に仕上げられている。ボンネットフードとフロントの左右パネルはアルミニウム製だ。そうした積み重ねにより、M4では先代のM3クーペ比で80kg軽量な車重1497kgを実現した。
では、認定中古車でF80/F82を狙う場合に旨みのある物件について考えてみよう。まず「CS」や「GTS」をはじめとしたハイパフォーマンスな希少モデルは除外したい。一応は流通していても、そのプライスは恐ろしく高価だからだ。
焦点を当てるべきは、前期型なのか? それとも後期モデルか? という点にあるだろう。実際の流通量でいえば、後期モデルはかなり在庫台数が少ない。その上、価格帯も一気に跳ね上がる。例えば、デイタイム・ランニング・ライトが欲しいといった声は多く聞かれるようで、後期型へのニーズは高いようだが、後期型の場合前期型と比べて150〜200万円はプライスアップとなる。そこで、冷静に予算と相談してみて、前期型に落ち着くというパターンも少なくないようだ。
前期型であれば、2019年7月中旬現在でM3なら560万円程度から、M4であれば545万円くらいから流通している。ところが、それが後期型となるとM3で740万円程、M4なら750万円相当までバンッとプライスが上がってしまうわけだ。
BMW Premium Selection 高崎では、2014年式あたりのモデルが圧倒的に売筋だという。現在流通している2014〜2015年モデルであれば、相場は550〜650万円といったところ。この価格帯なら、Mモデルを手にすることを考えれば十分に値頃感があるのではないか。しかも、いまなら走行距離1万km以下といった極上物件も多数見受けられる。どうだろう、これならお得に“M”の魅力を味わい尽くせるハズだ。
Mモデルにも精通するBPS高崎が推すF80/82は?
「後期型のニーズは高いですが、予算と相談して前期型を選ばれる方もいます。売れる仕様としては圧倒的に白外装ですね。コンペティションの人気もそこそこあります。オプション装備なども含めて大体は探せば出てくるので、言って頂ければ探してご納車できますね。個人的にオススメの物件といいますと、ほとんど新車に近い1年落ちくらいのM3かM4。色は白で。900万円くらいの価格なので新車からの値落ちを考えるとお買い得ですし、今後のリセールを考えてもお得だといえます」
出物を待ってでも手に入れたい人気のオプション
アダプティブMサスペンションとハーマン・カードン・サウンド・システム装着車は2大人気オプション。いずれも、探してもらって待ってでも装着車両に乗りたいというユーザーがかなり多いという。ハーマン・カードンは後期型には標準装備される。
1年落ち以内のM3とM4のいずれも確かに900万円を切った物件が流通している。850万円くらいから探すことができそうだ。新車価格が1163〜1236万円ということを考えれば値落ちしている額面は大きい。そして、リセールがよいことも容易に想像がつく。しかし、絶対的に高価な買いものには違いない。