【国内試乗】「ポルシェ・マカン」911ルックにイメージチェンジ!

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まるで911の背高バージョンのようなマカン

初のSUVモデルであるカイエンの導入を機に、かつての経営危機からV字回復。急速に販売台数を伸ばし、年を追うごとに過去最高のセールスを記録しているポルシェ。その新たな原動力となっているのがミドルサイズSUVのマカンであるのに疑う余地はないだろう。そんなマカンが初のマイナーチェンジを敢行し上陸した。最新ポルシェのデザインアイコンに目が行きがちだが、その中身の進化にも注目だ。

2014年に発売されるやいなや予想を超えるヒットとなり、ポルシェの大黒柱となったマカン。カイエンよりコンパクトで、しかもSUVの本格スポーツカーを自認するから居住性よりも走りが重視されたにも関わらず、多くの人の心を捉えたのは、それこそがポルシェだからこそ成し得るキャラクターだからだろう。リアゲートを横から見ると、カイエンはある程度の居住性も考慮して立っているのに対して、マカンはクーペのように寝かされている。ボディ上部の絞り込みも強く、まるで911の背高バージョンのようだ。

フェイスリフトを受けたマカンのドライバーズシートに収まってみると、あいかわらず適度なタイト感でリアルスポーツな雰囲気に嬉しくなった。やはりマカンはゆったりとした空間よりもドライビングを楽しむモデルなのだ。ただし、Aピラー周りの視界の確保など、都市部のモビリティとして重要な部分には十分に気が配られている。広々としているわけではないが、ファミリーカーとして使える必要十分な居住性と利便性を維持しつつ、ポルシェらしさをもつのがマカンなのだ。

コクピットはコンソール部こそ従来モデルと基本構成を同じくするが、ダッシュボード下部には新たに10.2インチのタッチスクリーンが備わる。

エクステリアはそう大きく変わっていないが、最新のポルシェたちと同じくLEDリアライトストリップが新たに採用されている。インテリアは7.2インチから10.9インチに大型化されたタッチディスプレイを始めアップグレード。PCM(ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント)は最新世代となった。その他、トラフィックジャムアシスト、イオナイザー、ヒーテッドフロントスクリーンなどが新たな装備だ。

シートは標準がアルカンターラと合成皮革のコンビで、試乗車にはオプションのフルレザーシートが装着されていた。

フォト=柏田芳敬/Y.Kashiwada ル・ボラン2019年9月号より転載

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