コンセプトモデル「200EX」のデザイン要素を盛り込む

ロールス・ロイス・モーター・カーズはこのほど、世界50台限定の「ゴースト・ゼニス・コレクション」を発表した。

ゴーストは2009年のジュネーブ・モーターショーで公開されたコンセプトカー、「200EX」の市販モデルとして同年のフランクフルト・モーターショーで発表された。今から100年前に「世界最高の自動車」の名を確立した「シルバーゴースト」からネーミングが引き継がれたゴーストは、ロールス・ロイスならではの美しさはそのままに、ダイナミックなパフォーマンスが与えられ、同社史上最も成功したモデルに成長した。とりわけ若年層の起業家たちなどからの支持を獲得したことで、カスタマーの年齢層を43歳程度まで低下させたことに大きく貢献している。

同社の発表によれば、このゼニス・コレクションは同社の近代史における重要なマイルストーンになると主張している。このモデルならではの特徴として、コンセプトカー200EXに通じるデザインエレメントが盛り込まれていることが挙げられる。200EXのボンネット・マスコット「スプリット・オブ・エクスタシー」を再溶解して作られたインゴットの記念シリアルプレートを50台分すべてのセンターコンソールに装着したほか、200EXの設計図から着想を得たアートワークをセンターコンソールに彫り込んでいる。

スプリット・オブ・エクスタシーとインパネのアナログ時計には「GHOST ZENITH COLLECTION」の文字が刻まれ、さりげなく特別なモデルが主張される。

ドアトリムには寄木細工かテクニカルファイバー仕立ての加飾パネル、あるいはピアノブラック仕上げのウッドパネルから選択できる。イルミネーテッドドアポケットも、このモデルならではのディテールだ。

ルーフライニングには、1340個以上の光ファイバーライトによってシューティングスターを表現したスターヘッドライナーを採用。さらに後席に張るレザーには1907年のシルバーゴーストで用いられたディテールからインスピレーションを得た刺繍を施す。

ボディカラーは２トーンで、イグアスブルー×アンダルシアンホワイト、プレミアシルバー×アークティックホワイト、ボヘミアンレッド×ブラックダイヤモンドの3タイプが設定されている。なお、ホイールは21インチのパートポリッシュドタイプを組み合わせる。

2009年の登場から10年が経過しようとしているゴースト、次期型が2020年に登場するとの噂も流れはじめているので、このゼニス・コレクションは、現行型の最終モデルになる可能性がありそうだ。