ゴーカート感覚のミニJCW
ボディのサイズアップについていえば、確信犯なのはミニの方だ。ミニとはいえ、サイズはかなり大きくなっている。ただしBMWグループ傘下での初代ミニから踏襲されているゴーカートのようなハンドリングはビッグなミニになっても健在で、ランフラットタイヤと相まって、俊敏なハンドリング特性がその特徴だ。
ダイナミクスに秀でており、テスト項目によってはポロGTIを凌駕した。一般道路の乗り心地はポロGTIとは異なる味だが、サスペンションはダンピングが良く、ピッチング&ロールは一発で収まる。ランフラットタイヤはトレッド面からの反動で硬く感じるが、バネ上のボディダンピングがしっかりしており、乗り心地は総じて荒っぽいというわけではなく、スポーツカーに通じるフィーリングだ。
2019年は同セグメントのライバルであるトヨタ・ヴィッツの新型が欧州名ヤリスの名前で登場するとの噂で、2Lターボのホットハッチとして極秘裏に開発が進められているようである。昨年WRCで総合優勝を飾ったヤリスの姿を思い浮かべてしまうが、ヤリスのベンチマークとなったのがポロR-WRCだ。GTIベースで開発され、現在もラリーフィールドで活躍しており、WRCでのフォルクスワーゲンの4番バッターはポロであり、原点はGTIなのである。
実はミニも2012年にWRCを撤退してから、再びクロスオーバーをベースにしたJCWの名でラリーカーを開発し、なんと40年ぶりの復活を果たしており、WRCでの活躍が期待されている。
ポロGTIとミニJCW、ヤリスの戦いが最高峰のレースステージで繰り広げられる日も近い!?